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1987 年度 実績報告書

脂溶性毒物に対する膜脂質の代謝的応答の解析(特に化学物質によるホスファチジルコリン合成酵素誘導の意義について)

研究課題

研究課題/領域番号 60571036
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

石館 光三  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (40014287)

キーワードリン脂質代謝 / ホスファチジルコリン生合成 / コリンキナーゼ / エタノーラミンキナーゼ / アイソザイム / 酵素誘導 / 四塩化炭素 / 多環芳香族炭化水素
研究概要

(1)精製ラット42KDaコリンキナーゼ(CK)に対するモノクローナル抗体の調製:
昨年度までの研究成果から, ラット臓器におけるホスファチジルコリン生合成初段階酵素CKは一種のみではなく, 幾つかの分子種として存在すること, これらはお互いに免疫学的には類似した酵素蛋白であり, ラット腎より初めて精製, 単一化された42KDaCKに対するウサギポリクローナル抗体はいずれの主要CK分子種とも交叉性を示し, その活性を阻害すること, などが明らかにされた. 本年度はラットにおけるCK分子種の存在意義をより明確にする目的で, 精製ラット腎42KDaCKに対するモノクローナル抗体の作成を試行したが, 現在までの段階では, 分子種の解析に有効なクローンを得るに至っておらず, なお実験を遂行中である.
(2)ラットにおけるCK酵素蛋白のリン酸化による活性調節の解析:
最近, ニワトリ肝CKがCAMP依存性キナーゼ(A-Kinase)の作用でリン酸化を受け, 同時に不活性化されるとの報告がなされた. また酵母のCK酵素蛋白の推定一次構造中には, そのN末端近傍に2ケ所のA-Kinaseリン酸化部位が存在するとの報告も出された. そこで本研究では, ラット(哺乳動物)におけるCKの各種蛋白質リン酸化系(A-Kinase, C-KinaseおよびCa++-カルモジュリン依存性キナーゼ)による活性調節の可能性について検討を加えた. その結果, ラットのCKではA-Kinaseのみならず他の蛋白質リン酸化系による活性調節機構が存在する可能性は否定的であった. 今後はさらに各々のCK分子種の単離・精製を成功させ, 精製酵素を用いた再構成系での蛋白リン酸化の有無あるいは他の活性調節因子の解析を手がけていきたい.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hiroaki Kato: Biochem. Pharmacol.36. 1807-1814 (1987)

  • [文献書誌] Kozo Ishidate: Biochim. Biophys. Acfa. (技稿準備中). (1988)

  • [文献書誌] 石館 光三: 内藤記念科学振興財団研究報告集(昭和61年度版). 57-59 (1987)

  • [文献書誌] Kozo Ishidate: "Phosphatidylcholine Metabolism ed. VANCE, D. E. Chaptor 2:Choline Kinase" CRC Press Inc. (U. S. A), 50 (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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