研究課題/領域番号 |
60580233
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
高橋 哲郎 福井大, 教育学部, 教授 (90135096)
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研究分担者 |
松木 健一 福井大学, 教育学部, 助教授 (10157282)
山崎 愛世 福井大学, 教育学部, 助教授 (30115307)
寺岡 英男 福井大学, 教育学部, 助教授 (90115303)
野嶋 栄一郎 福井大学, 教育学部, 助教授 (20000086)
藤川 一芳 福井大学, 教育学部, 教授 (40020143)
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キーワード | 教授スキル / 教師教育 / 教育実習事前指導 / マイクロティーチング / マイクロレッスン / 授業評価 / 授業分析 / 教師の訓練プログラム |
研究概要 |
自主開発したカリキュラムに改善を加え、本年度も3年生全員に対し、事前学習を行った。昨年度も報告したように、もっとも著しく改善されたのはマイクロティーチングである。授業評価表を新しく開発したこと、それをくりかえし行われるマイクロティーチングにおいて使用した結果、実習生の教授スキルにはどの点で困難があるのか、また、マイクロティーチングによってどのように変容するのかということを、従来のフランダースのカテゴリーシステムやOSIAのカテゴリーシステムを用いた授業分析の手法とは異なった方法で数量的にとらえることができるようになった。また、従来のマイクロティーチングの欠陥は、教育内容とスキルとがややもすると切き離されることと、10分という短時間では、人前ではじめて授業を行う実習生にとってはスキルを学ぶ十分な時間が保障されないことであった。私たちのプロジェクトでは20分程度の内容的に完結したマイクロレッスンを行わせるという形でこれらの難点を克服し、また、実習生にも、そのマイクロレッスンを行ったよって何らかの達成感をつかませ、スキル習得を前向きにとりくむ道を開いた。また、このマイクロレッスンをくりかえし観察することを通して、実習生の授業観察能力が向上してゆくことや、自己評価と他者評価との間に一定のずれが生じること等を数量的に明らかにすることができた。これらの成果は、日本科学教育学会第10会年会、第28回国立大学教育工学センター協議会で発表され、高い評価をうけ、学術論文として『日本教育工学雑誌』に掲載することが編集委員会から求められた。論文は『教育実習事前学習プログラムの開発とマイクロティーチングの改善に関する研究』と題して、1987年2月3日、日本教育工学雑誌編集委員会に受理され、近く掲載される予定である。
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