研究概要 |
61年度は、60年度の一次調査を踏まえ、教員が実験を指導する上で感じる不安や困難点、および希望する研修内容を具体的に探るため二次調査を実施した。その結果、今後、生物および化学分野の研修カリキュラムを開発するに当たり、特に考慮しなければならない事項を列擧する。 〔生物分野〕 1.教材生物の入手,維持,管理の工夫や技術の体得-特に小学校教員には、実験を通して飼育・栽培技術および飼育条件の設定に関する経験。 2.都市的環境の強い学校における生物的環境の校内整備の方法と工夫、また、それぞれの学校の環境に応じて生物素材を使いわける能力の高揚。 3.学習者の興味・関心を高める工夫-特に、身近な自然から問題を発見する能力を教員自身が高めること。 4.長期間にわたる継続観察や発生・遺伝分野などの実験指導の工夫。 5.生態分野の基礎的知識の理解を深め、学校の環境下で行なえる基礎的実験の開発。 〔化学分野〕 1.試薬の性質や取り扱い方、調製の仕方の理解を深める。 2.化学反応に関する一般的な事項-特に反応物と生成物の量的関係。 3.反応速度論の基礎的概念の理解を深める。 4.学習者の興味・関心,探求心を引き起こす実験の工夫。 5.実験時における事故の防止。 6.実験データの処理をマイコンで効果的に行なう方法。
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