研究分担者 |
鷹野 邦人 一橋大学, 商学部, 助手 (70017482)
松井 幸子 図書館情報大学, 図書館情報学部, 教授 (60003000)
松田 芳郎 一橋大学, 経済研究所, 教授 (30002976)
前田 昇三 甲子園大学, 経営情報学部, 助教授 (80027573)
田中 正司 神奈川大学, 短期大学部, 教授 (80045921)
TAKANO Kunito Hitotsubashi University
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研究概要 |
文献情報データベースのうち, 速報性と同時に累積性が重要視される社会科学系の分野でデータベースを編成するためには, これ迄の冊子体で作成されている索引誌の編集経験を吸収する必要がある. これ等の索引誌の編集工程の分析から, 採録雑誌の維持・更新管理, 著者典拠ファイルの編成, 入力データについて, 各データ要素の符号付け(entagging)の適否の管理, 内容の分類格付の適否の管理, 入力データの入力ミスの摘出といった諸点が計算機支援の編集システムとして作られると極めて有効であることが明らかである. 日本では, 社会科学データベースがようやく開発の緒についた段階であるが, 各種索引誌は計算機化社会に適合できず, 急速に消滅しつつある現状である. 本研究の目的は, 社会科学分野の文献情報データベースを分散型で編集する際の計算機支援システムを開発することにある. 1.第一年度は, これ迄の索引誌として「経済学文献季報」, ユネスコのInternational Bibliography for Social Sciencesをとりあげてその編集工程の分析を行い, 計算機支援システム化の可能性を検討した. 2.第二年度は, a)アメリカ合衆国の議会図書館の約106万件の著者典拠ファイルの統計解析を基礎に, 「経済学文献季報」の7万5千件の著者典拠ファイルを編集し, 人手による検索の結果, 9千件が機械の同定誤りであることを検出した. 6)編集センターの兵站基地として, 採録雑誌管理システム, 入力用エラー析出システム, 分類誤りの析出システムなどを作成した. 3.最終年度では, 第二年度の研究を進めると同時に, さらに主題別書誌を「経済学文献季報」累積版から作成し, 検索システムの高次化の手法を検討した. 扱った主題は, (1)現代の事象では, 実際的検討の対象である多国籍企業, (2)歴史的事象としては, 日本の地主制, (3)経済学説史上の人物研究の例としては, リカードゥ研究の3主題である.
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