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1985 年度 実績報告書

海底における地磁気3成分の長期間絶対測定および海底地磁気定点の確立

研究課題

研究課題/領域番号 60840006
研究機関東京大学

研究代表者

瀬川 爾朗  東京大学, 海洋研, 助教授 (60013570)

キーワード地磁気3成分 / 絶対測定 / 海底地磁気定点 / 3成分海底磁力計 / プロトン磁力計 / オーバーハウザー
研究概要

本年は、研究課題を遂行するための重要な要素である3成分海底磁力計、海底プロトン磁力計およびそれらの設置回収装置の製作を行った。
3成分海底磁力計はセンサー部と3成分地磁気増巾機、および地磁気データ処理装置よりなり、センサーは外径170mm、長さ450mmのアルミ耐圧容器に封入し、増巾機とデータ処理装置は、外径170mm、長さ900mmの耐圧容器に格納する。この2つの容器は長さ2mの24pin非磁性コネクターで結ばれる。この装置は、高さ約1.5mのアルミフレームに音響切離トランスポンダーと共に組込まれる。磁力センサーの垂直性と方位はジンバル方式のマウントによって維持、検出される。
地磁気の絶対値Fをはかるための海底プロトン磁力計は、原子核と電子の相互作用によるオーバーハウザー効果を利用した新しいタイプの磁力計であり、本邦では初めての試みである。この磁力計の特徴はきわめて低消費電力であるとともに、従来型のものよりも測定間隔を短かくすることができ、連続測定すら可能である。海底で使うという制約のために、現在精度は±1nTであるが、将来は1/100nTまで上げることができる見込みである。センサー部分は直径10インチの耐圧ガラス球に封入され、長さ2mの3本のケーブルを通して、外径170mm長さ900mmのアルミ耐圧容器と結ばれる。アルミ容器には、増巾器、データ処理装置と電源がはいる。オーバーハウザー型プロトン磁力計にも、音響切離トランスポンダーが取付けられる。
初期の計画と異なる点は、三成分磁力計と全磁力計とを、それぞれ孤立した装置としたことである。このことは、総重量と形状の縮小、相互干渉を避ける、逸失事故の損失をへらす、などを考慮したためである。実際の測定では、この両者は、海底において互いに近傍に設置されることになる。将来、潜水船の活用も検討している。

研究成果

(1件)

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  • [文献書誌] 日本地球電気磁気学会誌. (1986)

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公開日: 1988-11-08   更新日: 2016-04-21  

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