1.最大水深1000mまで使用可能な水温・塩分・流速プロファイラー(VCTプロファイラー)の実用試作が本研究初年度の目標であるが、60年9月までに必要部品の購入及びダミー水槽試験を実施し、この結果に基づいて10月から試作に取りかかった。途中、浮力材に新素材を用いることにより更に小型化が可能であることが判明し、一部設置計変更を行った。このため、完成は当初の2ケ月遅れとなり、3月中旬を予定している。 2.本体製作と併行して、船上データ処理系のソフト開発を進め、取得データの作表のみならず、密度分布、リチャードソン数分布も同時に作表プロットし得るものとした。 3.回収用圧力式レリーズのヒューズ板の厚さ、材質を高圧水槽によりテストし、10%の精度で重錘レリーズが可能なヒューズ板の選定を行った。 4.流速センサー長を28cmに縮小し、さらに回転翼を本体周囲に取り付けた通水円筒内部に収納する等、実用機としての外見及び取り扱い易さに留意すると共に、新素材による耐圧浮力材を用いることにより、全長90cm、外径28cmの大きさに収めることができた。 5.主要諸元及び予定性能は以下に示す通りである。 全長 90cm 深度レーンジ 0〜1200m (±0.3m) 外径 28cm 水温レーンジ -5〜 +35℃(±0.01℃) 空中重量 26.6kg 電気伝導度 20〜60mmho/cm(±0.01mmho/cm) 水中重量 -2.2Kg レリーズ方式 浅海:ボトムコンタクト 沈降速度 94cm/s 深海:圧力式 角速度 3.3rad/s
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