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1985 年度 実績報告書

開口合成方式ドップラー・ソーダの試作研究

研究課題

研究課題/領域番号 60840008
研究機関京都大学

研究代表者

光田 寧  京都大学, 防災研, 教授 (90027219)

キーワードソーダ / 音響探査装置 / 開口合成 / 風速分布
研究概要

本研究は地上より高さ1000m程度までの大気境界層内の風および乱れの高度分布を遠隔測定するための音響探査装置(ソーダ)の新しい形式を開発することがその目的であり、3年計画で本年度はその初年度にあたる。上空における風速の3方向成分の高度分布を測定するためには少なくとも3個の音響アンテナを用いて三つの方向の分速度を測定する必要がある。しかし、そのためには装置が大きくなり、取り扱いが不便で機動的な観測の制約となっていた。本研究ではこのアンテナに電波望遠鏡に用いられている開口合成方式を導入し、音響システムにその方式を応用して一つのアンテナで3方向の音響信号の送受信を可能にしようとする点にその特色がある。
開口合成方式は多数の音響変換器を並べておいて、それらに供給する信号にうまく位相差を付しておくことにより合成された送信信号に方向性を持たせ、また受信信号に位相を付して合成することにより受信時の方向特性を持たせようとするものである。本研究においては数値シミュレイションを含む色々な検討の結果、25個のホーンスピーカを5×5の正方形に配列する方法で実用化できることを見出し、その方法による音響アンテナを作成した。この方法を用いることにより、送信音響出力を従来のものより大きく取ることができることとなった。
この音響アンテナを用いたドップラーソーダも新たに製作したが、周波数は1600Hzで1000mぐらいまでを約30m毎に分解することができる。ドップラー周波数の解析には従来のFFTによる方法に加えて、切換によりコンプレックス コバリアンス法による解析をも行うことができるようにしてあり、両者の比較ができる。さらに後者の方法で周波数変換のためのホモダイン法に本研究独自の新しい方法を採用している。
本年度は設計、製作、部分テストをし、来年度は観測実験に移る。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 京都大学防災研究所年報. 29-B1. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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