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1985 年度 実績報告書

多量子コヒーレンスを利用したNMR測定法の開発と分子構造への応用

研究課題

研究課題/領域番号 60840010
研究機関北海道大学

研究代表者

引地 邦男  北海道大学, 理, 教授 (30000805)

キーワードNMR / 多量子コヒーレンス / 2次元
研究概要

昭和60年度においては低速で動作する0.1度きざみのデジタルフェーズシフターを検討し、ベンチテストをおこなった。その結果、低速での動作は良いもののフェーズ切り換えに要する時間がかなりかかり、実際にNMR測定としてオンラインで使用するには問題があることが判明した。また、現在のJEOL-GXタイプNMRスペクトロメーターに付属させて用いるとき、フェーズシフターをどのようにすばやく制御するかが問題になった。高速制御のためには、現在のパルスコントローラそのもの改造、更には、それを制御するためのプログラムの大幅な変更が必要であることがわかった。
これらの問題を当面避けるため、4量子遷移相関二次元NMRの測定がF1軸方向にクアドラチュアーデテクション(QD)出来るようにディレイラインを用いて22.5度のフェーズシフターをつくり、それを現有のパルスコントローラーの空きポートを利用して制御することにした。現在そのための作業をおこなっており61年度において完成させるべく進行中である。
【^(13)C】二量子遷移NMRであるINADEQUATE二次元NMRスペクトルのF1軸方向の折り返しを避けるために、現在簡便な方法として読みだしパルスを135度にしているが、感度の点で問題があるので、F1軸方向のQDを行うように45度フェーズシフターを用いたパルスシーケンスプログラムを作成した。読み出しパルスとして135度でなく90度であることによる有利さ、更にQDによる有利さによって感度が向上した。このプログラムを用いて、エチレンプロピレンコポリマー、ポリプロピレン、ポリビニルアルコールのINADEQVATE二次元スペクトルを測定し、立体規則性に依存するシグナルの帰属をおこない、60年8月ハーグで開かれたIUPAC高分子シンポジウム、9月京都で行われた高分子日米ジョイントセミナーで報告した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 月刊フィジクス. 6-12. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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