研究概要 |
昨年度製作した分析管に接続し、イオン顕微鏡用の二重収束型質量分析計を構成するため、当初イオン光学的に求められたとおり、偏向角75度,半径40cmの電場電極およびその容器の設計を行った。 また、電磁石のポールピース間隙に発生する磁場強度測定を行い、励磁電流約5.5Aで、磁束密度5000ガウスが得られることがわかった。従って、この電磁石を用いることにより、イオン加速電圧2kVのとき、質量数250までを質量分解能約3200で検出することができる。 分析管部は、L型バルブを介して、ターボ分子ポンプおよび油回転ポンプに接続し、真空排気テストを行うため、ポンプ系統作動用の停電その他に対応できる電源部を設計・製作した。現在、これを用いた排気テストを行っているが、3×【10^(-7)】Torrの到達真空度が得られている。 さらに、低バックグラウンドを達成するための準備として、テープヒーターを用いた分析管部のベーキングを繰り返す予定である。
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