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1985 年度 実績報告書

大半径旋回電子ビームを用いたサブミリ波帯サイクロトロン高調波ジャイロトロン

研究課題

研究課題/領域番号 60850003
研究機関福井大学

研究代表者

立川 敏明  福井大学, 工, 助教授 (00020206)

キーワードジャイロトロン / サブミリ波帯 / サイクロトロン高調波 / 大半径旋回電子ビーム / 強磁場
研究概要

サイクロトロン高調波で動作するサブミリ波帯ジャイロトロンの製作を目指して、本年度より研究を開始し、次のような成果を得た。
1. 大旋回半径電子ビームの発生、現有の砲弾型陰極を有するマグネトロン入射型電子銃を用いて、大旋回半径電子ビームを発生するための最適条件を検討した。カスプ形状も含めて磁場の形状を変化させた計算を行なった結果、電子銃前面での断熱条件が破れるとき、大旋回半径電子ビームが発生することを確認することができた。現有の超電導コイルと常電導コイルを組合せて、最適の磁場形状を実現し、上記の電子銃をこの中に設置して、大旋回半径電子ビームを現実に発生することに成功した。2. サイクロトロン高調波を用いた発振の高周波数化、現有のジャイロトロンを高次のサイクロトロン高調波モードで動作させ、発振の高周波数化を目指して研究を行なった。磁場系及び電子銃用電源は現有のものを用い、140〜220GHz帯測定装置は、本年度購入したものを用いた。また、40〜60、60〜90、75〜110、110〜170GHzの各々の帯域における測定装置は従来より所有しているものを用いた。得られた主な結果は、3次サイクロトロン高調波モードで164GHzの発振が得られたこと、2次及び3次の高調波で多くのモードが発振可能であり、ほとんど連続的に任意の周波数で発振ができること、及び70GHz、3次の高調波モードで高出力(数KW)の発振が得られたことである。3. サイクロトロン高調波ジャイロトロン用強磁場系の設計と製作の検討、61年度に製作する予定の強磁場系の設計を行なった。最終的な目標である3次高調波モードで450GHzの発振を得るため、最大磁場強度6T、室温空間の直径85mm、磁場強度の空間的変動率0.5%以下の超電導コイルの製作に対する目途を得た。これを、住友電工KKで検討済みのFRP製クライオスタットに収納して、強磁場系を完成することができる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 電子通信学会. ED85-117. (1985)

  • [文献書誌] Intern.Conf.on Infrared and Millimeter Waves. (1985)

  • [文献書誌] 電子学会研究会. EP86. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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