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1985 年度 実績報告書

金属塑性加工における潤滑剤・工具材料・素材材料の総合試験法

研究課題

研究課題/領域番号 60850023
研究機関京都大学

研究代表者

大矢根 守哉  京都大学, 工, 教授 (00025800)

キーワード摩擦試験 / 摩耗試験 / トライボロジ / 塑性加工 / 摩擦発熱 / 極圧添加剤 / 摩擦と寸法効果
研究概要

本年度は、工具と素材の接触長の潤滑状態に及ぼす影響(寸法効果)引抜き加工における潤滑状態の評価および工具材料の摩耗特性について重点的に調査した。以下に得られた結果を示す。
1)工具・素材の接触長さが異なると摩擦係数μが異なる、通常接触長さlが大きい程μが大きい、又μの速度による変化の様子も、lの大きさによって違ってくる。
2)潤滑油膜厚さとμとの間にある仮定を導入し、摩擦による発熱および潤滑剤入口域におけるせん断による発熱を考慮することによって、lの相違によるμの大きさを予測することの可能性を得た。
3)アルミニウムと銅線材の引抜き加工を行い、ダイス面と線材面との間の摩擦力に抗するためのエネルギ消費率とVrms(応力波の二乗平均処理値)の関係としてVrms=C【(m・k・u)^(1.4)】を得た、これをもとに潤滑状態の評価式として
M=【(Vrms)_b】/【(Vrms)_a】=【{(m_b・k_b・u_b)/(m_a・k_a・u_a)}^N】
を得た。ここに、N=1.4、添字aは特定の加工条件を、bは評価しようとする加工条件を示す。この式で、M>1の場合bでの潤滑状態はaにおけるそれより悪く、M<1の場合はその逆、M=1の場合は両者全く同じ潤滑状態であることを意味する。
4)セラミックを引抜き工具として用い、その摩耗性に対する添加剤の影響を調べた。素材はSUS304,セラミックとしてはSiC,添加剤としてオレイン酸,塩素化パラフィン,塩リサルファイド(活性タイプ及び不活性タイプ)を用いた。その結果、塩素化パラフィンと活性タイプポリサルファイドが摩耗に非常に効果がある一方、オレイン酸の効果はほとんど見られなかった。
来年度も更に種々の広い条件下で調査を進めていく積りである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Journal of Tribology. Vol-107. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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