研究課題/領域番号 |
60850025
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩田 一明 神戸大, 工学部, 教授 (30031066)
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研究分担者 |
杉村 延広 神戸大学, 工学部, 助手 (80135813)
森脇 俊道 神戸大学, 工学部, 教授 (00031104)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 超精密切削 / 切削機構 / 走査型電子顕微鏡(SEM) / 微小切込み / 2次元切削 / 天然ダイヤモンド工具 / 剛塑性有限要素法 / シミュレーション |
研究概要 |
本研究は、走査型電子顕微鏡(SEM)内超精密切削加工装置の試作開発を行い、超微小切込時の切削現象を直接観察するとともに、有限要素法などによる解析とあわせて、超精密切削機構の解明を行おうとするものである。本研究の成果をまとめると以下のようである。 1.走査型電子顕微鏡内超精密切削装置の設計、試作および評価 超微小切込(0.1μm以下)、微小切削速度(1-5μm/min)で2次元切削を実現できるSEM内超精密切削装置の設計と試作を行った。さらに、本装置をSEM内に設置し、工具と被削材間の直線運動機構の運動精度と再現性、切込設定装置の精度および分解能の評価を行った。 2.超精密切削プロセスの直接観察および切削力、仕上面性状の評価 銅およびセラミックスについて、天然ダイヤモンド工具によるSEM内超精密2次元切削実験を行った。この切削実験では、切屑生成過程を直接観察するとともに、切削抵抗の測定を行った。また、仕上面性状の観察および評価を行った。 3.有限要素法による超精密切削プロセスのシミュレーション 剛塑性有限要素法を用いて、超精密切削プロセス、特に切削開始前の過渡状態における切屑生成過程の解析を行った。この結果、本手法により、過渡状態での切屑の生成状態、切削抵抗、ひずみ分布などを子測できることが明らかとなった。 4.超精密切削加工プロセスの検討 上記の切削実験および解析結果に基づき、超精密切削加工プロセスの検討を行った。この結果、切込1μm以下では、刄先丸みの影響によりせん断角が増大すること、仕上面あらさはほぼ完全に工具刄先稜あらさに支配されること、などが明らかとなった。
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