研究課題/領域番号 |
60850026
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
辻野 次郎丸 神奈川大, 工学部, 教授 (20078299)
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研究分担者 |
谷沢 公彦 超音波工業(株), 取締役, 電子技術部長
大矢 寛二 日本特殊陶業(株), 研究部長
平山 弘三 TDK(株), 部品事業部技術部, 開発企画課長
上岡 哲宜 神奈川大学, 工学部電気工学科, 教務技術員
遠藤 信行 神奈川大学, 工学部電気工学科, 助教授 (20016801)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1987
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キーワード | 超音波 / 強力超音波応用 / 超音波溶接 / 突き合わせ超音波溶接 / アルミニウムの接合 / 異種金属の接合 / 軽金属の接合 / アルミニウム-銅の接合 |
研究概要 |
1.27kHzのボルト締めランジュバン形振動子6本を用いた径方向-縦振動方向変換体を有する強力な超音波振動系を新たに試作し、振動系の支持方法等を改良し、各種の溶接試料について溶接条件、溶接状態の検討を行った結果、(1)板厚6mmの(a)アルミニウム同志の接合に加えて(b)アルミニウムおよび銅板(c)耐食アルミニウム同志の接合が可能となった。また板厚6mmの耐食アルミニウム同志の接合が可能となった。(2)単位面積当りの必要入力パワは、アルミニウム同志では3kw/【cm^2】耐食アルミニウム同志では約9kw/【cm^2】であった。(3)耐食アルミニウム同志の突き合わせ溶接では溶接条件が過大であると溶接部にクラックが発生し、溶接強度が低下する。(4)溶接条件が過大である場合は、耐食アルミニウムおよび銅板の接合では、接合部の耐食アルミニウム側に微小なクラックが発生することが明らかになった。マイクロクラック大きさは数十ミクロンでクラックの発生領域は100ミクロン程度であるが、この様な現象が超音波溶接で発見された事は初めてである。溶接条件の設定には十分な注意が必要である事が分かった。 2.更に強力な超音波振動源を得るために、振動周波数19kHzのボルト締めランジュバン形振動子振動子8本を用いた径方向-縦振動方向変換体を有する超音波振動系を設計・試作し、振動特性を検討した結果、良好に作動した。本振動系を用いた溶接装置を構成して、アルミニウム,銅板の接合を試みた結果、母材強度104MPaのアルミニウム試料の97%程度の接合強度が得られた。溶接部断面の微小硬さを調べた結果、最適条件では硬さの低下は認められなかった。アルミニウム-銅板ではアルミニウムの母材強度の87%程度の接合強度が得られた。
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