昭和61年度の研究実績の概要は以下の通りである。 1.点群データ形式による自由曲面形状の形状記述方式の開発。 自由曲面を含む設計形状の任意断面における輪郭形状上の代表点の位置ベクトルをキーボードからの数値情報として与え、これらの点群データを3次式スプライン、直線および円孤によって曲線補間し、補間曲線によって構成されるFパッチにより要求形状を記述するシステム開発を行った。タブレットからの入力システムの開発については継続中である。 2.NC加工用プロセッサSNCシステムのパーソナル・コンピュータへの組み込み。 前項1の形状記述システムによって作成されたデータ・ファイルを用いてNC加工を行うためのSNCシステムをパーソナル・コンピュータMULTI-16【II】システムへ組み込む作業を終了した。なお、この際にグラフィック処理用のライブラリとして用いたGRAPAC【II】およびAUTO-CADシステムの組み込みも、入出力ドライバを開発することによって終了した。 3.NC加工のためのポストプロセッサの開発。 前項2のSNCシステムによって創成された要求加工形状のオブジェクトデータファイルからNC加工のためのカッタ・パスを算出するポストプロセッサの開発を行ったが、曲面を構成するパッチ・データから切削方向の直線補間データを算出するためのアルゴリズムに問題があり、正常なカッタ・パスを算出することができない状況にあるため、この項目に関しては、アルゴリズムの見直しを含めて開発を継続中である。
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