| 研究概要 |
本研究における当初の目的であった, 曲面形状の高精度記述システムの開発に関しては一応の成果を挙げることができた.
曲面形状のモデリングシステムについては複雑な3次元曲面形状の高精度記述を実現するために, 言語形式による形状記述と点群形式による形状記述の手法を開発し, それらを併用することとした. 要求される曲面形状のモデリングの基本は曲面形状を構成する任意の数の断面曲線群を定義し, それらの包絡曲面として元の曲面形状を記述しようとするものであり, それらの断面曲線の記述手法として上記2つの手法を開発した.
言語形式による形状記述手法については, 断面曲線形状を直線, 円弧および3次式スポラインを用いて記述するものであり, さらにこれらの直線, 曲面形状から構成されるスイープ曲面の記述を可能としている. また点群形式による形状記述手法については, coonsの双3次パッチを用いており, パッチを構成する点群データの入力については, その迅速化, 簡便化を図るためマウスを多用することとし, システムの操作性の向上を図った. さらに点群データ入力時にグラフィック画面上の入力域に各種スケールり格子状パターンを設定し, マウスによるデータ入力の高精度化を図っている.
以上のようなモデリング・システムで創成された曲面形状から, これを加工するためのNC用工具経路の創成も一応可能さなったが, 合成曲面については工具干渉チェック・システムが未完である. 本システムはこの未完の部分を整備することにより, 多量生産の担い手として今後増々その需要が期待される金型のためのCAD/CAMシステムとしての意義が大きいものと考えられる.
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