研究概要 |
これまでの基礎的研究(Prep.Inter.Symp.Fluid Control and Measurement,1.317/322,1985.で一部発表)により確立された方法に基づいて、渦流形ダイオードを用いた気体駆動ポンプを設計した。そのポンプの仕様は、当初の計画通り、揚程10m、平均吐出流量20l/minである。この設計仕様を満たし、耐食性材料(ステンレス:SUS304)により製作されるポンプ系一式を発注した。本試験装置の導入に当っては、本学部規定により、高額機器導入委員会が数回開催され、慎重な検討がなされた。また納入業者との綿密な打合せも行なわれた。このため、当初予定していた納期3ケ月より遅れが生じ、現在、下に記すような試作ポンプが実験室に据え付けられ、試運転中である。近日中にポンプ系の信頼性試験を開始する予定である。 なお、研究計画の中の一つである渦流形ダイオードの最適化設計に関連して、その一部を講演発表した。これにより、渦室形状および流れの旋回強さに関して望ましい方向づけができた。 試作ポンプ系の概略寸法および主な計装は次のごとくである。 (1)貯水槽(内径:800mm,長さ:900mm)。 (2)下部液槽(内径:153mm,長さ:3000mm)。 (3)渦流形ダイオード(渦室径:120mm,渦室高さ:20mm)。 (4)駆動シリンダ(内径:305mm,長さ:1000mm)。 (5)吐出管(内径:28mm,長さ3段切換え式)。 (6)配 管(内径:28mm)。 (7)液温は常温から80°Cまで可変。 (8)硝酸水液での連続運転中に万一液が洩れた場合にも安全なように防液堤を設置。 (9)安全のための自動停止装置組み込み。
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