研究課題/領域番号 |
60850048
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田頭 博昭 北海道大学, 工学部, 教授 (10001174)
|
研究分担者 |
下妻 光夫 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助手 (70041960)
佐藤 信安 北海道大学, 工学部, 助手 (20001290)
金子 良松 北海道大学, 工学部, 助手 (90001271)
酒井 洋輔 北海道大学, 医療技術短期大学部, 教授 (20002199)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
キーワード | ガス絶縁 / 混合ガス / ガス絶縁キュービクル / GIS / 相乗効果 / 【SF_6】 / フロロカーボン / ベーパーミスト誘電体 |
研究概要 |
ガス絶縁キュービクル(C-GIS)は従来の【SF_6】ガス絶縁GISの低電圧階級への普及型として、ガス圧力をほぼ大気圧とすることによって容器を著しく簡素化し、GISの多くの特徴を保ったまま経済性を追及したものである。本研究はほぼ大気圧という低ガス圧を用いるC-GISに予見される低耐電圧という制約を混合ガスの破壊電圧に対する相乗効果を利用して克服する可能性を追及しようとするもので、相乗効果が報告されている【SF_6】とフレオン系バッファガスの混合ガスについて破壊電圧のデータを丹念にとり評価を加え最適な絶縁条件を見出そうとするものであるが、さらに最近に紹介されたベーパーミスト絶縁についてもその可能性を追及している。 成果の概要を以下に箇条書きする。 1)【SF_6】とフレオン系ガス(c-【C_4】【F_8】,1-【C_3】【F_6】)それぞれの混合ガスについて相乗作用の存在を実験的に確認した。同じ気圧×ギャップ長積において単ガスに対して最大約30%の破壊電圧の上昇が認められた。 2)相乗作用の原因が、ガス混合による実効電離係数【α!~】の減少にあることを混合ガスの【α!~】の測定によって、初めて明らかにした。 3)c-【C_4】【F_8】ガスの絶縁破壊特性には同じ気圧×ギャップ長であっても気圧が異れば破壊電圧が異なるという気圧依存性があること、ならびに、これが気圧によって実効電離係数【α!~】が異なることによるのを初めて見出した。 4)大気圧のバッファーガス(【SF_6】、c-【C_4】【F_8】、空気)に対するべーパーミスト絶縁の効果を実験の結果、【C_6】【F_(14)】ミストでは空気の4倍以上の破壊電圧となること、【(C-4F-9)-3】Nミストではミスト発生停止後50分も効果が継続し発生器デューティを著るしく軽減しうるなどの事実を初めて見出し、C-GISに対するベーパーミスト絶縁の適用は大きな可能性を持っていることを明らかにした。
|