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1986 年度 実績報告書

新技術・フェライトメッキ法を応用した光磁気ディスクの開発

研究課題

研究課題/領域番号 60850059
研究機関東京工業大学

研究代表者

阿部 正紀  東京工大, 工学部, 助教授 (70016624)

研究分担者 池田 承治  日本ペイント(株), 技術センター, 部長研究員
玉浦 裕  東京工業大学, 理学部, 助手 (00108185)
五味 学  東京工業大学, 学部, 助手 (80126276)
キーワード光磁気ディスク / フェライトメッキ / マグネタイト / コバルトフェライト / 表面あらさ
研究概要

60年度に開発したスプレー方式のフェライトメッキ法をさらに改善し、8インチ光磁気ディスク用基板上に均一かつ良質の磁性膜を形成できるスプレースピナー法を開発した。即ちディスク基板を1200rpmまで回転できる装置をつくり、±1°Cの精度で温度を制御し、その上に反応液をスプレーし、酸化剤としては、空気を通気するか、酸の水溶液をスプレーしてフェライトメッキを行なった。最適メッキ条件を探査した結果、次の条件が得られた。基板温度70°C,基板回転数400rpm,酸化剤の種類NaN【O_3】 酸化液および反応液のスプレー量50cc/min,酸化液中のNaN【O_3】濃度1M/l。この条件下で反応装置全体をクラス1000のクリーンルーム中に置き、かつ反応液と酸化液をスプレーする直前にフィルター(ボア径0.2μm)を通すことにより、鏡面光沢を 表面あらさ計で測定した平均あらさが100【A!°】以下の極めて良好のフェライト膜を8インチディスク全面にわたって推積することができた。なおマグネタイト(【Fe_3】【O_4】)膜は(100)面が膜面に平行に優先配向しており、Coフェライト(Cox【Fe_(3-x)】【O_4】)膜は(111)面が優先配向していた。膜の粒径は約1000【A!°】程度であった。さらに膜質の改善をはかるためには粒径を小さくしなければならない。そこでメッキの初期段階をSEM観察した結果、基板表面上のOH基上に吸着された金属イオンを核としてフェライトが生成していくことが裏付けられたが、すべてのOH基が吸着席になるのではなく、ある割合で一部のOH基しか吸着席にたり得ないことが明らかとなった。今後はこの割合を高めるようなメッキ方法と条件を探査することが光磁気ディスクとして完成するため、重要な課題となる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 後藤吉孝,浦裕,阿部正紀,五味学: 日本応用磁気学会誌. 7. (1987)

  • [文献書誌] M.Abe;Y,Tamaura;Y.Goto;N.Kitamura;M.Gomi: J.Appl.Phys.61. (1987)

  • [文献書誌] M.Abe;Y.Tamaura;N.Oishi;T.Saitoh;T.Itoh;M.Gomi: IEEE.Trans,Mag.MAG-23.

  • [文献書誌] 阿部正紀,五味学: 金属表面技術. 38. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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