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1986 年度 実績報告書

集積化複合機能FETバイオセンサの実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60850076
研究機関東京工業大学

研究代表者

森泉 豊栄  東京工大, 国立大学(その他), 教授 (80016534)

研究分担者 滝沢 耕一  (株)立石, ライフサイエンス研究所, 係長
須崎 琢而  (株)立石, ライフサイエンス研究所, 課長代理
塩川 祥子  静岡大学, 工学部, 助教授 (50016599)
市村 国広  工業技術院, 繊維高分子材料研究所, 通産技官
キーワードバイオセンサ / 集積化センサ
研究概要

本研究では集積回路技術と酵素固定化膜技術を用い、小型かつ複合機能化したバイオセンサの開発を行なっている。本年度は、臨床化学検査用のグルコースおよび尿酸のセンサを同一基板上に集積化し、複合センサを実現した。ガラス基板上に3個の金薄膜電極を蒸着し中央は共通カソード,左右をアノードとした。アノード上には、アセチルセルロース膜と酵素膜を積層した。グルコース検出にはグルコース酸化酵素,尿酸検出にはウリカーゼを使った。両酵素はグルコースおよびウリカーゼを酸化し、過酸化水素(【H_2】【O_2】)を発生する。【H_2】【O_2】はアノード上で酸化され、このときの電流より【H_2】【O_2】発生量、さらにグルコースおよび尿酸の濃度を知ることができる。アセチルセルロース膜は【H_2】【O_2】を選択的に透過させ、体液中の還元性物質(例えばビタミンC)がアノード上に到達し、酸化され妨害電流が発生するのを防ぐ。
このセンサチップを試料溶液に浸したときの応答を調べた。グルコースセンサはグルコースに応答し、尿酸に対する応答は微弱であった。同様に尿酸センサは尿酸に選択性高く応答することが確認された。また、グルコースおよび尿酸センサの直線感度範囲は、それぞれO〜50mg/dl,0〜5mg/dlであった。血液中のこれらの正常濃度を計測するためには若干高濃度の感度が不足するが、膜構造を改善すれば臨床検査用センサとして充分使用できるものになると考えられる。今後、簡易な試験装置に組み込んで実用試験を行う所存である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 森泉豊栄: 電子通信学会関西支部講演会「分子エレクトロニクス」. 1-6 (1986)

  • [文献書誌] 森泉豊栄,小野浩一: 電気学会雑誌. 106. 397-401 (1986)

  • [文献書誌] 森泉豊栄,高津一郎: 代謝. 23. 945-951 (1986)

  • [文献書誌] 森泉豊栄,高津一郎: Proceedings of 2nd International Meeting on Chemical Sensors. 647-650 (1986)

  • [文献書誌] 森泉豊栄,小野浩一: 応用物理学会講演会予稿集. 第47回. 413 (1986)

  • [文献書誌] 高津一郎,森泉豊栄: Sensors and Actuators. 9. (1987)

  • [文献書誌] バイオエレクトロニクス: "森泉豊栄" 工業調査会, 195 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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