第1年度研究計画における課題ごとにその実績の概要を述べる。 1.3-D比抵抗探査解析における問題の基礎的検討 比抵抗構造モデルとして3-D空間における2-D構造をとりあげ、制御電流源CS(Controlled Source)として3-D電流源を設定して、有限要素法による立体電位、比抵抗情報の計算プログラムを作成した。 2.高密度フォワードモデリングのためのソフトウェア開発 従来の電位法における電位情報のみに拘泥せず、より多くの情報をもたらす見掛比抵抗情報が3-D空間で取得できるような工夫を行い、地表孔間ρa比抵抗平面図および孔間ρa比抵抗断面図の作成が実行できるソフトウェアの開発を行った。 3.2.による代表的モデルの解析実行およびディスプレイ手法の検討考察 試験モデルとして均質構造、断層構造、鉱体あるいは破砕帯を包む断層構造などに対して、地表孔間ρa比抵抗平面探査あるいは孔間ρa比抵抗断面探査を行い、それぞれの比抵抗分布図をコンター表示画面として出力する手法を検討した。 4.グラフィックターミナルおよびNLP出力あるいはVERSA出力による長時間大規模モデルの検討 CPU300secを超えるモデルの解析については、解析毎に得られるデータをファイルにバンキング、後で重ね合せのために利用するときに呼び出せるデータセットとしている。 5.インバージョン用パラメータの獲得 本年度は1.〜4.の検討までが主力であり5.の検討は次年度に持ち越した。
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