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1985 年度 実績報告書

有機化合物の水素化・脱水素反応を利用したスーパーケミカルヒートポンプの開発

研究課題

研究課題/領域番号 60850149
研究機関東京農工大学

研究代表者

加部 利明  東京農工大学, 工, 教授 (50092482)

キーワードケミカルヒートポンプ / ベンゼンの水素化 / アルミニウムの陽極酸化 / 充填層触媒反応器 / シミュレーション
研究概要

【I】.触媒設計
ケミカルヒートポンプ用の触媒として要求される高い活性、良い安定性,高い選択性,高い熱伝導性を満たす新しい触媒を開発した。本触媒は、アルミニウム箔を素材とし、その表面を陽極酸化処理をほどこし、アルミナ層を形成させる。この層は厚さ数ミクロンできわめて凹凸があり、比表面積を数10【m^2】/gとすることができる。この採極酸化アルミ箔を担体として、白金を担持させる。白金は、塩化白金酸溶液を使用し、アンモニアでpH調節をしてアルミ箔に付着せしめる。陽極酸化した表面をさらに、γ-アルミナ粒子をコーテングするとこで反応活性をさらに高めることができた。
【II】.熱交換型触媒反応器による実験
反応温度300℃から400℃、反応圧力10気圧から30気圧下においてベンゼンの水素化反応実験を行なった。触媒の選択性は、ほぼ100%に近く、副反応生成物は微量で定量することができないほどであった。反応温度350℃,圧力20気圧,水素/ベンゼン比が10の条件での反応速度は、5.56×【10^(-2)】mol/g-cathとなり、通常のアルミナペレットよりも高い活性を示した。
【III】.システムのフィジビリティースタディー
得られた反応速度をもとに、100KW熱出力の反応器の設計を行なったところ、内径25mm,長さ1000mmの充填層型触媒反応管を 約190本必要とすることがわかった。これは、シエル直径500mm長さ1000mmのシエルチューブ型熱交換器と同じ大きさとなり、熱出力の点からみて、通常の熱交換器よりコンパクトな発熱反応器となることが予想できる。したがって、伝熱性能の良い触媒反応器を新らしく開発することが望まれることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 省エネルギー. 37-6. (1985)

  • [文献書誌] 化学工学. 49-12. (1985)

  • [文献書誌] 化学工学協会米沢大会. B-104. (1985)

  • [文献書誌] 化学工学協会第51年会. J-301. (1986)

  • [文献書誌] 第3回化学工学国際会議. 6-d. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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