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1985 年度 実績報告書

Iniferter法による高分子設計

研究課題

研究課題/領域番号 60850163
研究機関大阪市立大学

研究代表者

大津 隆行  大阪市立大学, 工, 教授 (00046864)

キーワードイニファタ / ブロック共重合体 / グラフト共重合体 / リビングラジカル重合 / 官能性ポリマー / テレケリックポリマー
研究概要

各種の光および熱iniferter(イニファタ)を用いて高分子の設計合成について研究を行った。得られた成果を役割分担に記した研究テーマ順に以下にまとめる。
1) ジチオカルバメート系一官能および二官能光イニファタを用いた重合より、それぞれ片末端および両末端にイニファタ基(官能基)を有するポリマーが合成でき、さらにこのものは高分子光イニファタとして機能し、それぞれAB型およびABA型のブロックコポリマーが設計合成できることがわかった。この重合は均一系リビングラジカル機構で進行し、生成ポリマーの分子量は時間とともに増大する特徴を示した。また、多官能性光イニファタおよびモノマーイニファタを用いることにより架橋ポリマーおよびグラフトポリマーが設計合成できることが確かめられた。このようにイニファタ法により広範な新規高分子がラジカル重合という手法で設計合成できることがわかった。
2) 上述したようにこれら光イニファタを用いた重合は以前に提案した均一系リビングラジカル重合のモデルと極めて近い形で進行した。この重合過程を経時的に解析し、理想モデルからの偏異(活性点の失活など)する原因について検討した。また、生成した一および二官能性ポリマーの合成と反応について研究し、さらにこれらポリマー鎖の延長反応も可能であることがわかった。
3) ジチオカルバメート基をパラ位にもつスチレンはモノマーイニファタとして作用する。このもののラジカル共重合体は多官能性の高分子イニファタとして機能するので、ビニルモノマーの重合に用いることによりグラフトポリマーあるいは架橋ポリマーが設計合成できる。また、ポリスチレンゲルをこれらイニファタ基で修飾したものは高分子ゲル光イニファタとして作用し固相法によるブロック共重合体の合成が可能であることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Polym.J.17-1. (1985)

  • [文献書誌] Macromolecules. 19. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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