研究分担者 |
来馬 孝治 沖電気工業(株), 画像通信技術部, 部長
山崎 泰弘 国際電電(株), 研究所端末装置研究室, 室長
篠原 克幸 工学院大学, 工学部, 助手 (40100309)
中村 納 工学院大学, 工学部, 講師 (70100336)
高橋 静昭 工学院大学, 工学部, 助教授 (90100304)
|
研究概要 |
文字・文書通信のテレックスと図形・文書通信のファクシミリを統合したミクストモード通信は、伝送効率,画品質の両面からみて極めて有効な方式であり、その実現に向けて各所で精力的に研究が進められている。2値図形を含む文書画像をこの方式で伝送する場合、文章領域はキャラクタモードで、図形領域に対してはファクシミリモードで対処することとなり、大幅な符号量の圧縮が期待できる。一方、近年画像通信の需要が高まるに伴い、ファクシミリ通信の持つ機能に対する要求も複雑かつ多様化してきている。その一つに連続階調画像およびカラー画像を取り扱えることへの要求があり、連続階調静止画像の高能率符号化方式の開発が重要な課題となってきた。このような観点から、本研究では連続階調静止画像符号化方式として、(1)ブロック統合処理に基づく可変ブロックサイズ符号化、(2)逐次クラスタリングと予測ベクトル量子化、の2つの符号化方式について理論的,実験的に検討した。また、上記(1)についてはパソコンを基にした試作機を作成し、アルゴリズムに対する各種の評価実験を行った。 実験の結果、黒白連続階調画像に対し、方式(1)の場合、所要符号化ビット数は0.43〜0.66bits/pel,S/Nは38.29〜34.18dB、方式(2)の場合、所要符号化ビット数は0.5〜0.8bits/pel,S/N30〜36dBであり、従来方式に比べて、所要符号化ビット数で約30%削減されるとの見通しを得た。また、カラー画像に対して適用した場合の所要符号化ビット数はそれぞれ、方式(1)では0.60〜1.02[bits/pel],方式(2)では0.30[bits/pel],SN比34.0[dB]〜3.30[bits/pel],SN比48.4[dB]となりカラー画像に対しても有効であるとの結果を得、上記2方式の有効性を確認した。
|