研究課題/領域番号 |
60860030
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
並河 澄 京大, 農学部, 教授 (60026383)
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研究分担者 |
三谷 克之輔 広島大学, 生物生産学部, 講師 (40034467)
石橋 武彦 京都大学, 農学部, 教授 (20031156)
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キーワード | 乳用種去勢牛 / 脂肪交雑 / 遺伝機構 / 分離脂肪割合 / 画像解析 / ロース断面積 |
研究概要 |
肉用牛の屠肉形質とくに脂肪交雑の遺伝機構を解明するために、ホルスタイン種の中で脂肪交雑形質に関して優れた遺伝子をもつことが判明している種雄牛Aの産子4頭を、同一環境ならびに飼養条件で哺育・育成した後、2群に分けて肥育試験を実施した。 平均644kgで屠殺した群(650kg群)の肥育前期の1日当たり増体量は1.24kgであったが、後期には0.86kgと底下し全期間では1.02kgとなった。一方、平均743kgで屠殺した群(750kg群)の肥育前期と後期の1日当たり増体量はそれぞれ1.13および0.64kgとなり、全期間では0.78kgとなった。この結果、650kg群と750kg群の屠殺時月齢は19および27カ月齢と約8カ月の差を生じた。枝肉重量は650kg群と750kg群それぞれ361および421kgであり、枝肉と分離脂肪の割合は33.7および38.5%であった。また、第5胸椎から第6腰椎までの15切断面で判定した脂肪交雑評点は、1.5および【1.0^+】であった。第7胸椎部の脂肪交雑評点は2.0〜3.0とホルスタインとしては高い値であったが、第9胸椎部より後部では低い値となった。肥育度が進むと枝肉中の脂肪割合が増加し、「リブロース」においては皮下脂肪が蓄積し、「サーロイン」では筋間脂肪が増加したが、脂肪交雑の程度は両者に差はなく「サーロイン」部の脂肪交雑も改善されなかった。このことは、ロース部における皮下および筋間脂肪の蓄積と脂肪交雑の発現は遺伝的には異った機構によって支配されていることを示唆するものと思われる。第8〜10胸椎部におけるロース断面のカラー画像についてRGBそれぞれのヒストグラムの谷間を閾値とし、これより下位の階調部分を筋肉として2値化し、三者の論理積により筋肉部分を抽出して面積を求めたところ、トレース法で実測した値とほぼ一致した。ロース断面の各組織の面積比は胸椎の切断部位によって異なり、第8胸椎部の値が枝肉構成の筋肉割合に最も近かった。
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