研究課題/領域番号 |
60870001
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
外崎 昭 山形大, 医学部, 教授 (90004572)
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研究分担者 |
松尾 達也 日本電子(株), 部長
鷲岳 宏 山形大学, 医学部, 助手 (20091845)
渡辺 皓 山形大学, 医学部, 助教授 (80004662)
徳永 史生 東北大学, 理学部, 助教授 (80025452)
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キーワード | 凍結レプリカ法 / 真空蒸着装置 / クライオポンプ / 電顕試料作製法 |
研究概要 |
60年度において導入されたクライオポンプの性能、耐久性、運転コストについて研究がつづけられ、新たに白色光束による試料加熱法のための装置の試作と応用効果の評価が試られた。 1.クライオポンプの真空能力:61年2月以来、JFD-7000真空蒸着装置に、U-6型クライオポンプ(日本真空)を連結し、ほぼ一年間連続運転を行なった。高真空チェンバーの真空度は常に【10^(-8)】レベルを示し、前室を排気する油拡散ポンプのクリーンアップにより【10^(-9)】レベルを示した。62年1月、U-6型の圧縮器の回転異常が発見され、メーカーによるヘリウムガスの注入とピストンリングの交換が行われ、正常に復した。運転開始から最初の調整まで約6000時間の連続運転が行われたことにより、真空性能および耐久性についてはほぼ予想通りであると判断された。 2.白色光束加熱装置の試作と応用:高真空チェンバー内の凍結試料を常に-17℃以下の低温に保ち、一方、試料割断面のみを加熱して、いわゆるエッチング効果を起こさせる方法が、本研究において開発された。ハロゲンランプの白色光を望遠鏡型集光器によりチェンバーの直上に導き、直径約5mmの光束ガラス層を通して、試料割断面に照射した。従来の加熱方法では、試料台をヒーターにより加熱し、試料温度を-100℃まで上昇させるので、試料内部からの昇華ガスにより割断面の微細構造が破壊される現象が認められていた。本法では、その欠点を克服し、さらに超高真空度の効果として、より低温においてエッチング効果が得られたものと判断された。 62年度においては、以上の成果を応用し、微細構造研究の実効をあげる予定である。
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