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1985 年度 実績報告書

高分子物質の超微量測定法-"免疫酵素的サイクリング"-の開発と実用化

研究課題

研究課題/領域番号 60870014
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 尚彦  東京大学, 医, 助教授 (80010023)

キーワード超微量定量 / 高分子物質 / 酵素免疫測定法 / 酵素的サイクリング
研究概要

モデル実験として、ウマのフェリチンを抗原として用い、従来の直径3mmのポリスチレンボールを固相として用いる"酵素免疫測定法"の一つであるサンドイッチ法をミクロ化した。直径100μmのガラスビーズの表面をフェリチン抗体でコートし、リン酸緩衝液(分散媒)中に分散させた。130×30×2mmのテフロン板に小さな井戸(3×2mm)を穿ち、パラフィン油を満たして、その底にビーズの小集塊(2〜0.1μl)をとって、分散媒を吸い出した(ポプコンボール法)。次に抗原(1〜10×【10^(-20)】mol)を含む溶液500〜50nlをビーズ塊に加え、38℃で30分おいて、抗原抗体反応によりフェリチンをビーズに固定する。20〜4μlの分散媒で4回ビーズ塊を洗滌し、出来るだけ洗滌液を吸い取った後、0.5μlのFab′-βガラクトシダーゼ複合体溶液をビーズ塊に加えて、38℃で1.5時間反応させて、複合体を抗原に結合させた後、再び20〜4μlの分散媒でビーズ塊を4回洗滌する。これらの操作は、全て実体顕微鏡下で行った。続いてビーズ塊を、25μlのウンベリフェリルガラクトサイド溶液を3mlのパイレックス試験管の底にとった中に移し、38℃で30分間ガラクトシダーゼ反応を行う。次に1.0mlのグリシン-NaOHpH10.4を加えて反応を止め、試験管を直接螢光計に挿入して、螢光測定を行う。
このミクロ化により、(1)測定時間を従来の2日から6時間に短縮し、(2)酵素標識抗体の使用量を1/500に、酵素反応液を1/30に減らして節約した。
現在、このビーズ1ヶを用い、6nl(【10^(-9)】l)の抗原溶液(【10^(-22)】モルの抗原を含む)を用いて反応させ、20nlのβ-ガラクトシダーゼ反応液中に生成されるガラクトースを、酵素反応を利用する増幅反応、"酵素的サイクリング"を用いて1000倍に増幅して螢光測定することを試みつつある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Biomedical Research. 5-6. (1984)

  • [文献書誌] Journal of Neurochemistry. 44-3. (1985)

  • [文献書誌] Journal of Neurochemistry. 45-3. (1985)

  • [文献書誌] Journal of Neurochemistry. 46-1. (1986)

  • [文献書誌] 生体の科学. 36-4. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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