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1985 年度 実績報告書

融合細胞の選択に関する新しい細胞工学的技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 60870021
研究機関東北大学

研究代表者

橘 武彦  東北大学, 抗酸研, 教授 (50076973)

キーワード細胞融合 / 融合細胞選択法 / 螢光標識 / 細胞ソーティング
研究概要

薬剤耐性細胞や選択培地を使用しないで融合細胞を選択する新しい方法の開発について研究し、次の成績を得た。
1 融合に用いる2種類の細胞をそれぞれ異なった螢光色素で非特異的に染着するため、FITC結合オクタデシルアミン(F18;緑色螢光)およびXRITC結合オクタデシルアミン(R18;赤色螢光)を合成し、シリカゲルクロマト法により単離した。両者ともに10ug/mlの濃度で培養液に添加し、細胞を12時間培養することによって100%に螢光標識され、しかも細胞増殖に影響を与えない。
2 自動細胞分画装置(EPICS-V)のアルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザーによりF18細胞、R18細胞をそれぞれ検出し、分離することが可能である。
3 抗原感作リンパ球をF18で螢光標識し、マウスミエローマ細胞株をR18で螢光標識して細胞融合を行った。細胞融合の1時間後に自動細胞分画装置で、二色螢光標識細胞を分画採取し、培養を試みた。その結果は大部分(98%)が非融合のミエローマ細胞で融合細胞は少数であった。
4 F18細胞とR18細胞とを融合せずに混合培養すると、1時間後には融合操作を施したものと自動細胞分画装置上の分析パターンが近似していることが明らかとなり、培養中に互いに接触した細胞間における色素の移動が容易に生ずるためと考えられる。
5 上記の理由により別の選別方法を検討中である。 (1)細胞のDNAに結合し、生体染色するヘキスト33342で、細胞融合後に染色し、DNA量の多い細胞を融合細胞として分画する。細胞の種類によって毒性濃度と染色必要最小時間に差があることを認めている。 (2)B細胞ハイブリドーマをモデルとしてミエローマ細胞をFITCで染色し、蛋白合成阻害剤で処理してマウス脾臓細胞と融合し、螢光標識細胞をソーテングし融合細胞を集める。予備実験で多数のハイブリッド細胞が得られる成績を得ている。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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