Double filtration plasmapheresis(DFP)を用いて研究を進めたが 一次カラムとして血漿分離器 二次カラムとして血漿成分分離器(Evaflux 4A)を用いた。 1. Evaflux 4AによるHBs抗原の選択的除去率の検討:プール血漿を一次カラムへの血流量(QF)35ml/min 二次カラムへの血漿流量(QP)30ml/minとなる様に設定し、シングルパスの条件下で濾過、HBs抗原を中心とした高分子量物質を濃縮し、血漿廃棄量(Qd)3ml/minで除去した。二次カラムが平衡に達した後、二次カラム前後で採取した検体につきHBs抗原量DNA-polymerase(DNA-P)活性 アルブミン 総コレステロール フイブリノーゲン IgG IgA IgMを測定し HBS抗原 DNA-P(Dane粒子)の除去率は夫々97% 100%との成績を得た。またアルブミン 総コレステロール フィブリノーゲン IgG IgA IgMの除去率は夫々100% 29% 82% 77% 40% 52% 72%との成績を得た。 2. 生体Simulation系におけるHBs抗原排除効率の検討:HBs抗原の生体血管内プールのモデルを作るためプール血漿2000mlをバックに入れ閉鎖循環回路を作成し、生体へのDFP応用のsimulation系としたこの系を用いHBs抗原排除効率に及ぼすDFP操作条件につき検討しプール血漿2000mlを(1)Qp30ml/min Qd3ml/minの条件下で90分間 (ΣQp2700ml) (2)Qp20ml/min Qd2ml/minの条件下で90分間(ΣQp1800ml)を循環させバック内におけるHBs抗原及びアルブミン濃度の経時的変化を測定した。その結果HBs抗原及びアルブミン量はQpに比例する一定の割合で指数関数的に減少し、排除率はΣQpにより規定されるとの成績を得た。また終了時バック内のHBs抗原及びアルブミン量は開始時に比し(1)の条件下では19% 84% (2)の条件下では33% 91%との成績を得た。
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