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1985 年度 実績報告書

中枢・末梢両気道過敏性の分離連続測定装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 60870031
研究機関東北大学

研究代表者

滝島 任  東北大学, 医, 教授 (20004765)

キーワード肺抵抗-ダイナミックコンプライアンス連続測定 / フーリエ解析 / レーザ散乱法 / 薬物反応曲線 / 中枢気道 / 末梢気道
研究概要

本研究の第一の目的は各種エロゾル吸入時の中枢気道の反応を示す肺抵抗と末梢気道の反応を示すダイナミックコンプライアンス(Cdyn)の周波数依存性をコンピュータで一呼吸毎にフーリエ解析で求め、実時間で連続的に中枢および末梢気道の反応動態を検出するシステムを作製することであった。ディスクトップコンピューター一式の購入により容易に一呼吸毎にほぼ実時間で肺抵抗及びCdynの吸入薬物に対する反応曲線を表示可能となり、本目的は達成したものと考える。本法は溜息型呼吸をさせながらコンピュータ計算をさせるものであるが手計算による従来法とは良い相関を示すことが確認されている。又、従来法が、呼吸数を1Hz以上に上げる必要がある為、慢性閉鎖性肺疾患や不安定な喘息患者では呼吸困難や喘鳴発作が起きて検査不能になることがあったが、本法ではそのような支障もなく患者の負担は非常に軽いことも大きな利点であることが明らかになった。本システムを用いて喘息患者にβ刺激剤のエロゾールを投与すると肺抵抗は減少して一定の値をとっても、Cdynは依然として改善し続け、薬物反応部位の時間的差異が視覚的に把握されたり、或いは抗原チャレンジの後β刺激剤を投与して肺抵抗は前値に復しているにもかかわらずCdynは依然として前値に戻らない等、薬物反応部位の質的差異、ひいては薬物効果の判定、重症度分類にも応用可能となった。
第二の目的であるレーザ散乱法を用いての一呼吸毎に薬物吸入量を求めるシステムは現在のところ呼気相と吸気相のエロゾル粒型分布を求めることは可能となったが気道内に沈着した絶対量の測定については継続研究中である。
以上の点については1985年5月の米国胸部疾患学会、同年10月の米国で開催された国際アレルギー学会など内外の学会で発表し、本システムの開発は内外から注目されている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] American Review of Respiratory Disease. 131-4. (1985)

  • [文献書誌] Annals of Allergy. 55-2. (1985)

  • [文献書誌] 日本胸部疾患学会雑誌. 23-特別号. (1985)

  • [文献書誌] 第24回日本ME学会大会論文集. 23-特別号. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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