研究概要 |
1. スーパーオキサイド産生能の微量計測システムの開発 スーパーオキサイド定量法の原理はチトクロームC還元法に基づき1mL容量の特殊セルにて分析できる分光光度計装置を作成した。 【◯!1】妨害物質による影響の除去と測定感度の向上。 多層膜フィルター及び超高感度対数増幅回路の使用により、【10^4】/μL以下の赤血球存在下においても好中球スーパーオキサイド産生量の測定が可能である。 【◯!2】温度条件の一定化。 光学測定部に温度制御ユニットを使用することにより、±0.2℃以下での制御が可能となった。 【◯!3】測定データの解析システム。 測定データをON LINEにてマイコンに接続し、反応曲線の分析により、データ処理の簡略化・問題点の把握を可能にするシステムを確立した。 2. 臨床応用への試み 臍帯血を試料として、分離した好中球のみと分離過程の血漿中浮遊好中球を用いたときの測定結果の分析を行ったところ、両者間に極めて良好な相関性を認めた。 従って、現時点で使用しているプロトタイプで十分に臨床的応用が可能と考えられた。 今後はさらに各種刺激物質(Zymosan,PMA,ConA+Cyt Dなど)を用い、その反応性の特徴から至適条件の確立をはかり、日常ルーチン検査法としたい。
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