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1985 年度 実績報告書

6自由度膝関節ゴニオメータの製作とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 60870051
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

石田 明允  東京医科歯科大学, 医器研, 教授 (60016540)

キーワード膝関節 / ゴニオメータ / 膝の動揺性
研究概要

膝関節は屈伸の他に内外転および内外旋の回転運動が可能である。これに前後、左右および上下の変位も加わり複雑な3次元運動となる。一方、スポーツ外傷、交通事故等により靱帯が損傷を受けると、膝関節の不安定性を生じる。臨床では徒手検査によりこの不安定性を調べて、損傷を受けた靱帯およびその損傷の程度を推定している。本研究ではこの徒手検査法の定量化を目的として、6自由度膝関節ゴニオメータを製作した。
従来発表されているゴニオメータには、ひとつは3軸ゴニオメータと呼ばれる屈伸、内外転、内外旋の3個の角度を計測できるものがある。しかしこれは構造上3個の計測角の間に干渉があり、引き出しテストによる前後方向の変位量などは計測できない。これとは別に空間リンクゴニオメータと呼ばれる6自由度を有するものは、上記の3個の角度と上下、前後、左右の変位を計測できる。しかしこのためには複雑な計算を必要とし臨床応用には適していない。
本研究で製作した6自由度ゴニオメータは、従来のものがもつ問題点を考慮して、屈伸、内外転、内外旋角の他に臨床上有意義な前後方向の変位を計測するものとした。本方式では各センサの指示値は直接各計測量に対応し、干渉もない。
本方式はGroodらの提案した2個の剛体の相対運動を表わす一般的な座標系を採用している。すなわち脛骨の長軸方向に1軸、大腿骨の内外側顆を通る1軸そしてこれらの2軸に直交する第3の軸を考える。こうすると各々の軸まわりの回転角が、内外旋、屈伸、内外転となり第3の軸方向の変位が前後方向に対応する。
本ゴニオメータを健常膝、動揺膝に取りつけ内外反テストや前後方向引出しテストを行なって、X線計測の結果と比較検討した。その結果、前後方向の変位計測にやや誤差が大きく改良の必要が認められた。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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