• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

インターロイキンIIによる口腔癌の免疫療法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60870071
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

藤林 孝司  医科歯科大, 歯学部, 講師 (80013978)

研究分担者 宮内 重幸  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00166117)
和気 不二夫  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80167098)
高橋 雄三  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (50014329)
キーワードインターロイキン2 / 口腔癌 / NK細胞 / LAK細胞 / 癌の免疫療法 / 初期第2相臨床試験
研究概要

インターロイキン2(IL2)は癌細胞の免疫学的破壊に関与すると考えられるCTL,LAK,NKなどのキラーリンパ球の誘導や活性化の作用を有している。本研究では口腔癌患者リンパ球の試験管内IL2処理によるキラー活性の誘導について検索すると共に、初期第2相臨床試験として口腔癌におけるIL2による免疫療法の開発について研究した。
口腔癌患者の末梢血リンパ球(PBL)およびリンパ節細胞(LN)をIL2の存在下で試験管内で5日間培養してキラーリンパ球を誘導した。キラー作用の測定は、NK活性にはK562細胞,LAK活性にはNK非感受性のDaudi細胞,口腔扁平上皮癌由来細胞株のNA細胞,Ca9-22細胞などを標的とした4時間の【^(51)Cr】遊離法によって行なった。その結果、口腔癌患者のPBLおよびLNはIL2の作用によりDNA合成の促進を示して増殖し、同時にキラー活性の上昇を示した。キラー活性は培養後2〜3日後よりNK活性が、次いでやゝ遅れて4〜5日からLAK活性が増強した。これらの作用はPBLでもLNでも同様で、IL2の添加培養前のNK活性はLNはPBLに比して極めて低いが、IL2添加によりLNもPBLと同じく強いNK活性とLAK活性が誘導可能であった。
また細胞表面抗原をモノクローナル抗体を用いて検索し、キラー細胞およびその前駆細胞の表面マーカーについて検討したところLeu11陽性細胞が主体であることが示されたが、Tリンパ球マーカーも検索中である。
初期第2相臨床試験として口腔癌患者にIL2を投与した症例は現在までのところ8例で、IL2点滴静脈内投与によりNK活性,LAK活性の上昇がみられており、IL2の術前腫瘍内局所投与例では臨床的腫瘍縮小傾向を認め、PBLのみならず切除物のLNでもキラー活性が上昇している症例が何例かにおいて示された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 藤林孝司: 日本歯科医師会雑誌. 39. 257-266 (1986)

  • [文献書誌] 藤林孝司: 暮しと健康. 42-(2). 62-63 (1987)

  • [文献書誌] 高橋雄三: 頭頚部腫瘍. 12. 177-178 (1986)

  • [文献書誌] 高橋雄三: 日本癌学会総会記事. 45. 179-179 (1986)

  • [文献書誌] 東みゆき: 日本口腔科学会雑誌. 35. 1099-1099 (1986)

  • [文献書誌] 東みゆき: 日本癌活療学会雑誌. 21. 278-278 (1986)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi