研究課題/領域番号 |
60870086
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渥美 和彦 東大, 医学部, 教授 (70009877)
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研究分担者 |
中島 正治 東京大学, 医学部, 助手 (90164194)
井街 宏 東京大学, 医学部, 助手 (10010076)
藤正 巖 東京大学, 医学部, 助教授 (30010028)
黒川 高秀 東京大学, 医学部, 教授 (90010298)
萬年 徹 東京大学, 医学部, 教授 (10010208)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 半導体レーザーによる疼痛治療 / レーザーによる血流への効果 / レーザーの神経刺激効果 / エキシマレーザーの医学応用 |
研究概要 |
60年度開発の高出力半導体レーザを用いて、レーザー疼痛治療の順序効果の判定に使用した。患者は自覚症状の緩解と、サーモグラフィによる疼痛治療前後の疼痛による皮膚温度異常部位の消失を計測し、評価した。波長、830mmで出力60mWの半導体レーザー装置で、各種疼痛を持つ患者の70%に疼痛の緩解が見られ、その大半はサーモグラフィで疼痛部位の温度異常が消失した。 疼痛の増悪に、局所の疼痛に起因する虚血と、その温度低下による疼痛増加の悪循環が指摘されており、これを断ち切ることのできる、局所の末梢循環の改善薬が鎮痛剤として効果があることが吹巾に知られはじめている。このため、レーザー光照射が血流増加に寄与しているとすれば、その疼痛緩解作用を説明できると考えられるため、ラットにレーザー光を照射し、血流の増加と温度上昇を計測した。しかし、単一モードでは有意差のある四流増加は得られなかった。 脊髄神経由来の疼痛は、他の神経刺激などに影響され、疼痛の緩解がおこることも想定される。レーザー光の神経線維に対する直接の刺激効果の有無を調べるため、家兎の迷走神経を頚部交感神経にレーザー光を照射し、その神経インパルスの発光度への影響を調査した。慢性疼痛に対する(線維での求心性インパルスを同定することは困難なため何とも云い難いが、単一モードでは神経線維に対するレーザ光の刺激効果は認められていない。 波長の差によるレーザー光の生体効果の差異の検討が、アルゴンレーザーとエキシマレーザーにより調査中である。波長により生体の時速度の差があり、効果が異ると思われる。
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