研究課題
60年度は、Qマシンとしてのプラズマ生成までを行った。以下にその主要項目について記す。1.冷却系を運転し、眞空容器を-30゜Cまで冷却することができた。熱陰極板を加熱した時も、熱板附近の容器温度が上昇するだけで、冷却系の運転には支障がなかった。2.熱板のボンバードは、ヒータ電流42Aで、電子ビーム電流2A、加速電圧2KVで安定に行うことができた。このとき熱板の表面温度は最高約1700゜Cに達した。3.リシウムオーブンおよび、リシウム蒸気導管を眞空容器に組み込んでそれぞれ800゜Cまで加熱することができた。4.プラズマの密度・温度の空間分布を測定するための駆動機構附きエミッシププローブ系を眞空容器にとりつけた。5.以上の諸設備(および、排気系、磁場コイル)を総合運転して密度約【10^9】【cm^(-3)】のリシウムプラズマを生成した。プラズマの全半値幅は一〓磁場中で3cmであった。6.リシウムの同位体【^6Li】と【^7Li】の存在比を測定するための質量分析器の単体試験を行った。7.高周波発振器は単体試験済みであり、高周波電極は設計中である。8.プラズマの密度を高めるため、現在使用中のタングステン熱板の上にレニウムの薄板を貼り合わせる予定で、タングステンとレニウムの試験片を電子ビーム溶接する準備を行っている。