研究分担者 |
櫻井 美典 わかもと製薬(株), 生化学研究部, 研究員
鈴木 宏和 わかもと製薬(株), 生化学研究部, 研究員
小林 憲明 北里衛生科学専門学院, 助手
寺田 英司 北里大学, 衛生学部, 助手 (10113440)
高倉 彰 (財)実験動物中央研究所, 動物医学研究室, 研究員 (60167484)
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研究概要 |
1.抗原の作製に関する検討:MHVnu-67株の、抗原株としての有用性がMHV-2株との比較により証明され、マイクロキャリアー法による大量培養に成功した。可溶化条件について検討し、カーボネート緩衝液を用いる方法が現時点で最適と考えられた。M.pulmonisの抗原株差は本法を用いる限り無視できることが判明した。Tyzzer菌抗原作出用培養系に関して、卵黄のうならびにラット肝初代培養細胞接種法を検討し、いずれにおいても菌の増殖を認めたが実用化には至らなかった。Sendai virusならびにMHV抗原についてSDS-PAGE法、western blotting法による品質管理システムが確立された。 2.判定基準の確立に関する検討:M.pulmonisに対する単クローン抗体産生細胞7株を作出し、いずれもELISA,FA,CF法で陽性反応を示した。対応する抗原決定基をwestern blotting法で検索している。G群Streptococcusの菌体よりヒトおよびラットIgG結合アフィニティークロマトグラフィーを用いてプロティンGを精製し、各種動物IgGへの結合能を検討中である。 3.キット化に関する検討:継続中のプロテインAに加えて新たにラットIgG-HRPO結合物を作製し、凍結乾燥ならびに安定化条件を検討した結果、第2号試作キットを作製することができた。2号キットでは1プレート上にSendai virusとMHVの両抗原を2段に分けて固相化するとともに、マウスのほかラットを検査対象動物に加えた。さらに陽性コントロール血清を1号キットの1濃度から3濃度に増やし、視覚による判定が正確かつ容易に行われるように改良した。現在、30大学,15研究所,27製薬企業,8生産業・受託管理業,合計80機関の動物実験、実験動物施設の協力を得て野外試験を実施中であり、感度ならびに特異性に関して良好な評価が得られつつある。
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