研究分担者 |
櫻井 美典 わかもと製薬(株), 生化学研究部, 研究員
鈴木 宏和 わかもと製薬(株)生化学研究部, 副主任研究員
小林 憲明 北里衛生専門学院, 助手
寺田 英司 北里大学, 衛生学部, 講師 (10113440)
高倉 彰 (財)実験動物中央研究所, 動物医学研究室, 研究員 (60167484)
KOBAYASHI Noriaki Kitasato University
SAKURAI Yoshinori Wakamoto Parmaceutical Co. Ltd.
|
研究概要 |
1.抗原ならびに試薬の調製方法および反応条件について検討した. Sendai virusとM・pulmonisについては蛋白濃度5μg/ml, MHVについてはNu-67とSそれぞれ10μg/mlを等量混合し抗原とした. いずれも炭酸バッファーで可溶化した. 2.SDS-PAGE法およびイムノブロット法で抗原決定基を証明する抗原の品質管理システムを確立した. 3.ELISAのキット化のため, キット化抗原および試薬類の調製を行った. これらは4°Cで6カ月以上安定であることが証明された. 4.野外試験用抗体検査キットを試作し, キット使用マニュアルを編集した. 5.延べ227機関(第1回67, 第2回80, 第3回80の各機関)の協力を得て, 試作キットの有用性に関する野外試験を実施した. 実施後, 試験成績およびアンケート調査結果を回収し, 試験に使用した血清の分与を受けた. 6.分与血清に対する研究班の計器判定と協力機関担当者による肉眼判定を比較し, 両者にくいちがいの生じる原因を分析した. 7.アンケート調査の集計結果によると, 判定の迷いに関する指摘が比較的多く見うけられた. 8.陽性限界付近の色調に対する判定が両者の不一致のおもな原因であることをつきとめ, 陽性領域の発色増強のための検討を行った. 9.抗原の調製方法を当初条件から1に示した条件に改めることにより, 陽性反応が明瞭に発現した. この条件においても非特異反応はほとんど認められなかった. 10.しかし, 自己免疫疾患発症マウスの一部に非特異発色が認められた. したがって, このような系統の微生物モニタリングには, おとり動物の検査が適切であると考えられた.
|