基礎内分泌研究者に対する供与を目的として、昭和60年度には次のような抗体を作製した。 ○家兎を免疫して得たポリクローン抗体 「蛋白質及び蛋白性ホルモン」 抗ヒト胎盤絨毛性ゴナドトロピン、抗同β-サブユニット、抗同脱糖誘導体、抗ラットプロラクチン、抗ヒツジプロラクチン、抗ヒツジ黄体形成ホルモン、抗ラットアルブミン 「ステロイドホルモン」 抗テストステロン、抗エストラヂオール、抗プロゲステロン、抗コルチゾール 「その他のホルモン及びホルモン様物質」 抗メラトニン、抗サイクリックAMP ○山羊を免疫して得た抗体 抗家兎IgG、抗サルIgG、抗マウスIgG、抗モルモットIgG ○マウス脾臓細胞とミエローマ細胞の融合によって得た単クローン抗体 抗黄体形成ホルモン放出ホルモン、抗ホースラディッシュペルオキシダーゼ 以上の19種である。ポリクローン抗体については現在その性質を検討中である。単クローン抗体のうち抗黄体形成ホルモン放出ホルモンは哺乳類から魚類にわたる広範囲の動物種のLHRHと反応する共通アミノ酸配列部分に対する抗体であることが分かった。昭和61年度の抗体作製の前段階として約2万個のラット脳下垂体から黄体形成ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、プロラクチン、成長ホルモンを分離した。抗体の供与に関して当群馬大学に内規を作る必要があるとされ、その原案を作製中である。
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