研究課題
プラズマ・フィラメント型イオン源は、長寿命(300時間以上)で、酸素イオン生成が可能であることは、前年度までに報告してある。本年度は、イオン注入用イオン源に要求されるイオン種、及び、イオンビーム量について、実用化を目的として、As【H_3】、P【F_3】、B【F_3】、及び【O_2】を用いて実験を行った。尚、イオン・ビームは40KVで引き出し、90゜磁場偏向型質量分析器で質量分析した質量スペクトルのピークの値である。Iisはイオン源でのアーク放電電流である。(1)【As^+】イオン:【As^+】イオンは、As【H_3】ガス=1.9SCCM、Iis=1.7(A)で約10(mA)の【As^+】イオン電流値を確認した。(2)【P^+】及び【B^+】イオン:【P^+】イオンは【PF_3】ガス=0.65SCCM、Iis=2.0(A)で、【B^+】イオンは【BF_3】ガス=1.3SCCM、Iis=3.0(A)で各々約3(mA)の【P^+】、及び【B^+】イオン電流値を確認した。(3)【O^+】イオン:【O^+】イオンは【O_2】ガス=1.2SCCM、Iis=2.0(A)で約3(mA)の【O^+】イオン電流値を確認した。現有、実験装置では排気系、及び電源装置関係に制限があるため充分なイオン電流値を得ることは不可能である。今後、実用化のためには大型の排気系、及び電源装置が必要である。
すべて その他
すべて 文献書誌 (5件)