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1986 年度 実績報告書

発がんプロモーターの構造と有機化学研究

研究課題

研究課題/領域番号 61010019
研究機関東京大学

研究代表者

首藤 紘一  東大, 薬学部, 教授 (50012612)

研究分担者 太田 敏晴  金沢大学, 薬学部, 助教授 (50114418)
板井 昭子  東京大学, 薬学部, 助手 (60012647)
小清水 弘一  京都大学, 農学部, 教授 (90026518)
坂井 進一郎  千葉大学, 薬学部, 教授 (20009161)
平田 義正  名城大学, 薬学部, 教授 (10022493)
キーワード発がん / 発がんプロモーター / テレオシジン / フォルボール / 構造活性相関 / インドラクタム / レチノイン酸 / オカダ酸 / オレアノール酸 / 発がん阻害物質
研究概要

発がん過程において重要な役割をもつ発がんプロモーターにはフォルボールエステルのほかテレオシジンが知られている。本課題では発がんプロモーター、特にテレオシジン類の構造を確定するとともに、新しい活性物質を探索し、それらの構造研究を行う、そして関連化合物の系統的合成を行ない構造と活性の間の関係についての知見を得ることを目的とした。
テレオシジンの構造に関してはテレオシジンB-1,B-2,B-3,およびB-4の構造を確実に決定した。テオシジンA-1およびA-2に関してもそれらの絶対構造を含めて構造を確定した。 新規活性物質としてオリボレチンCおよびEを単離して構造決定した。 海産からのプロモーターとしてはクロイソカイメンの産するポリエーテル化合物であるオカダ酸に強いnonTPAメカニズムによるプロモーション作用を見いだした。 植物起源のプロモーターについてはトウダイグサ科植物の検索を進めメンブラニンを単離した。このものはジテルペン系プロモーターの中でも例外的な立体構造部分を有する。
合成化合物としてはテレオシジンの必須部分であるインドラクタムの種々の誘導体を得て、構造と活性との間に予見性のある関係を見いだした。特に疎水性置換基の役割の重要性が指摘された。
フォルボールエステルとテレオシジンとの構造上の関連性が、コンピューターグラフィックを用いた分析によって、信頼性のある対応ずけが可能となった。 特に水素結合性の官能基と受容体との関連が重要であると指摘された。
プロモーターに対してプロモーションの阻害物質の探索も進めた。その結果ウルソール酸とオレアノール酸(トリテルペン)に抗プロモーション作用があることが判った。また、レチノイン酸関連化合物についての構造活性相関に関しても前向きの成果を得た。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hirata Y.: Pure.Appl.Chem.58. 701-710 (1986)

  • [文献書誌] Koshimizu K.: Agric.Biol.Chem.50. 2679-2680 (1986)

  • [文献書誌] Sakai S.: Tetrahedron letters. 27. 5219-5220 (1986)

  • [文献書誌] 首藤紘一: 癌と化学療法. 13. 3365-3375 (1986)

  • [文献書誌] Itai A.: Tetrahedron. 5904-5924 (1986)

  • [文献書誌] Koshimizu.K.: Int.J.Cancer. 38. 859-865 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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