研究課題/領域番号 |
61010044
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
日沼 頼夫 京大, ウイルス研究所, 教授 (90005009)
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研究分担者 |
星野 洪郎 群馬大学, 医学部, 教授 (00107434)
戸澤 秀樹 北里大学, 衛生学部, 教授 (90104562)
山本 直樹 山口大学, 医学部, 教授 (00094053)
畑中 正一 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (30142300)
栗村 敬 鳥取大学, 医学部, 教授 (00112110)
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キーワード | ATLV / HTLV-I / 成人T細胞白血病ウイルス |
研究概要 |
1.成人T細胞白血病ウイルス(ATLV)感染細胞はシスティン・プロテアーゼのカルパイン及びそのインヒビターであるカルパスタチンを新しく発現するが、細胞内では燐酸化を受けない。 2.新生仔WKAラットにWKAラットT細胞系ATLVゲノム陽性のTARS-Iを腹腔内接種すると、2〜3週間で腫瘍化するが、マイトマイシンCで処理した同じ細胞を接種すると、ATLV持続感染ラットになる。ヒトATLVキャリアの動物モデルである。 3.IL-2レセプター(ATLV感染によってヒトリンパ球上に発現する)に対する約20種類の単クロン抗体を作成した。 4.アフリカミドリザルに感染しているATLV様ウイルスSTLV-Iについて、その感染個体24匹について検討したところ、一匹は白血病で死亡、他に5匹が前白血病状熊にあることを見出した。そしてSTLV-Iのプロウイルスが単クロンとしてくみこまれていることがわかった。 5.ATLVキャリアの母親の児は生後1才において母乳哺乳児は46%感染していたが、人工哺乳児では9%だけの感染しか認められない。ATLVの母乳を介して感染経路が主であることが示唆されたと同時にこれの感染予防法が明らかにされたことになる。 6.ATLV抗体の検出されなかった(凝集法で)血液の輸血をうけて、その受血者がATLV感染する例について検討したところ、0.037%程度にはありうるという結果がでた。しかし現在行われている血液センターのスクリーニング輸血によるATLV感染を殆ど予防できることは明らかである。
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