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1986 年度 実績報告書

癌遺伝子を用いた実験的ヒト白血病モデルの作製

研究課題

研究課題/領域番号 61015015
研究機関東京大学

研究代表者

平井 久丸  東大, 医学部, 助手 (90181130)

研究分担者 西田 淳二  東京大学, 医学部, 医員
岡部 哲郎  東京大学, 医学部, 助手 (80169135)
斉藤 恒博  東京大学, 医学部, 助手 (90178492)
丸 義朗  東京大学, 医学部, 医員
浦部 晶夫  東京大学, 医学部, 助手 (60142246)
キーワード癌遺伝子 / トランスフェクション / ras遺伝子 / cDNA
研究概要

ヒト癌細肪の高分子DNAをNIH3T3細胞に導入し活性化癌遺伝子を検出する実験系を用いることによって、各種のヒト癌細胞において優性な活性化癌遺伝子が同定・単離されている。この系を用いた場合の活性化癌遺伝子の検出率は10〜20%程度であり、それらの多くはras familyに属する遺伝子である。この検出率を上昇させる目的で、DNAをトランスフェクトしたNIH3T3細胞をヌード・マウスの皮下に接種し、細胞のトランスフォーメーションを腫瘍形成で判定するIn vivo Selection assay法を用いた。その結果、27例中18例で腫瘍形成を認め、うち9例にN-ras遺伝子、1例にK-ras遺伝子の活性化を認めた。この結果から、N-ras遺伝子の活性化はヒト白血病の発症に重要な役割を担うことが予想された。また白血病の前段階にあると考えられているMyelodysplastic Syndrome患者の骨髄細胞DNAを用いてIn vivo selection assay法を試みた結果、18例中10例に腫瘍形成を認め、うち3例にN-ras遺伝子の活性化を認めた。これら3例の活性化N-ras遺伝子を解析した結果、いずれも13番目のアミノ酸コドンの点突然変異が活性化の原因であり、AMLに認められる12番目もしくは61番目のアミノ酸コドンの点突然変異と異なることが明らかになった。これらのN-ras遺伝子のcDNAクローニングを行い、レトロベクターに導入することを試みている。
一方、各種のLeukemiaにおいて異常発現の認められた、Src familyに属する癌遺伝子のcDNAクローニングも現在行っている。これらのcDNAを単独あるいは二者同時に造血前駆細胞に導入し、in vitroで白血病モデルを作製することを目的に研究を進行させている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 平井久丸: 実験医学. 4. 902-904 (1986)

  • [文献書誌] 平井久丸: Pharma Medica. 4. 25-31 (1986)

  • [文献書誌] 平井久丸: Annual Review. 72-79 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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