研究課題/領域番号 |
61015097
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
糸川 秀治 東京薬大, 薬学部, 教授 (60057304)
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研究分担者 |
山田 泰司 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (10057317)
秋山 和幸 都立衛生研究所, 理化学部, 課長
渡辺 謹三 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (10167116)
竹谷 孝一 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (20120149)
生田 安喜良 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80057322)
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キーワード | 制がん / 抗腫瘍 / 天然物化学 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、同様のテーマで研究を進めている。茜草根より得られた、環状オリゴペプドRA類に関しては、すでに構造活性相関等の検討からRA-【VII】に的を絞ったことを報告している。現在、本物質に関しては前臨床までの実験を終了している。今回は、さらに茜草根中の抗腫瘍活性を有する副生成物について検討を行った。 RA-【V】およびRA-【VII】に構造的に類似するRA-【I】,-【II】,-【III】,-【IV】を単離し、それぞれ構造を決定した。また、本系統の化合物は、タンパク合成阻害ということが判明しており、その活性部位に興味を持ち、種々の誘導体を作製して抗腫瘍活性発現の因子を検討した。 RA-【V】からRA-【IV】に変換する過程に生ずる種々の誘導体について、白血病性P388腫瘍に対する効果を比較した。その結果、RAのα面に対する受容体の影響がかなり大きいことが推測された。RAに関しては、さらに全合成も完成し、その類縁体についても合成的検討を行っている。いずれ活性発現機構を解明したいと思っている。 次に、インドネシア産のTemu Lawakについては、その後さらに4種のビサボラン型セスキテルペノイドを単離し、前回までの4種と合せて8種となった。これらの化合物については、Sarcoma180Aによる検定で活性を検討中である。 さらに、センブラノイドジテルペンについては、合成研究が進み、全合成が達成されつつある。D-マンニトールを出発原料とし、10数行程を経て、セコセンブレン型の化合物を得ることができた。その後さらにアセタールを加水分解し、ヘミアセタールに変換できれば、分子内Wittig反応により、B員環を備えたセンブレン化合物が生成されるものと期待される。
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