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1986 年度 実績報告書

豪雨による山腹崩壊の発生機構と流出範囲の予測法

研究課題

研究課題/領域番号 61025030
研究機関京都大学

研究代表者

芦田 和男  京大, 防災研究所, 教授 (30027205)

研究分担者 藤田 正治  京都大学, 防災研究所, 助手 (60181369)
沢田 豊明  京都大学, 防災研究所, 助手 (60027258)
江頭 進治  京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027286)
高橋 保  京都大学, 防災研究所, 教授 (40027230)
キーワード土砂災害 / 斜面崩壊 / 土壊の運動 / 土石流 / 到達距離 / 流出範囲 / 土砂災害 / 発生危険度 / 土砂災害危険領域
研究概要

本研究は、豪雨による山腹崩壊の発生機構と流出範囲の予測法を確立し、土砂災害の防止軽減のための基礎を得ることを目的として進められたものであって、次の分担課題、すなわち、1.実態の調査解析,2.崩壊の発生機構と発生降雨条件,3.崩土の流出形態と流出機構からなっている、本研究によって得られた成果を以下要約する。
1.1986年7月京都府南山城地区を対象として踏査を行うとともに、降雨資料,空中写真,地形の解析を行い、崩壊密度やその規模と降雨強度分布,斜面傾斜分布および地質分布との関係を調べるとともに、崩土の流出範囲の実態を調べた。これらの結果によれば、崩壊の多発域は花こう岩地帯に分布しており、かつ、勾配の急なところで崩壊密度が高いことが判明した。さらに、崩壊の大部分が土石流の発生因になっていることが判明した。これらの事実は、これまでに得られた知見に一致するものである。
2.浸透流の条件下において、表土層厚の分布が崩壊の発生および規模をどのように決定するのかに着目し、理論,実験の両面からこれを検討した。その結果、崩壊の発生条件・規模に対する表土層の波長,波高の影響がかなり明らかにされた。現在、この成果をもとに、降雨から浸透流への変換機構を考慮した崩壊発生の降雨条件の設定法について検討を進めている。
3.崩土の運動には塑性的構造を保持したまま移動するもの,土石流を形成して流下するもの,およびこれらの中間的なものがあるが、これらを統一的に説明できる抵抗則を考案した。ついで、崩土の移動開始から停止・堆積するまでの過程を統一的に扱うための支配方程式を提案し、崩土の堆積形状に関する数値解と実験値を比較した。数値解と水路実験との比較は良好であり、ここで提示した支配方程式は、かなり一般性をもつことが判明している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kazuo ASHIDA: Natural Disaster Science. 8,No.2. 63-79 (1986)

  • [文献書誌] Shinji EGASHIRA: Joint Seminar of Japan-R.O.C.on Water Resource Problems. 1-18 (1987)

  • [文献書誌] 芦田和男: 京都大学防災研究所. 30号B-2. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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