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1986 年度 実績報告書

難分解性有機物質の微生物分解機構

研究課題

研究課題/領域番号 61030051
研究機関鳥取大学

研究代表者

酒沢 千嘉弘  鳥取大, 工学部, 教授 (50032008)

研究分担者 清水 昌  京都大学, 農学部, 助手 (70093250)
長沢 透  京都大学, 農学部, 助手 (60115904)
嶋尾 正行  鳥取大学, 工学部, 助手 (00032285)
加藤 暢夫  鳥取大学, 工学部, 助教授 (50026556)
キーワードポリビニルアルコール / ピロロキノリンキノン / 共生細菌系 / メタノール資化性細菌 / 微生物分解 / アクリロニトリル / ベンゾニトリル / ニトリラーゼ
研究概要

1.ポリビニルアルコール(PVA)含有排水の共生細菌系による効率的処理法と分解機構. ポリビニルアルコール(PVA)分解共生細菌系はピロロキノリンキノン(PQQ)の授受関係で成立している。共生系によるPVA分解速度はPQQ濃度に依存しており、PVA分解菌Pseudomonas sp.VM15CのPQQ要求量を定量した。VM15CのPVA培地における最大比増殖速度は0.094/h,PQQの基質定数は1.0ng/mlであった。PQQ濃度と最大菌体収量との関係では、PQQ1ng/mlで0.47OD660ユニットの菌体が得られ、PVA2.5mg/mlを完全に分解するためには、5ng/ml以上のPQQを必要とした。PVA分解菌VM15CのPQQ要求を満たすために、PQQ生産菌としてメタノール資化細菌を検索し、通性メタノール資化性細菌MBIO株を最適株として選定した。本菌株とVM15Cとの共生系はPVA培地での速続培養で安定に成立し、この場合、補助基質としてメタノールを0.01%添加するとPVAの分解率は飛躍的に向上し、希釈率0.064/hで完全分解された。新しく造成した共生系では補助基質として安価なメタノールを用いることができる点で従来法より優れている。
2.ニトリル化合物の微生物分解と分解酵素の作用機構. アクリロニトリル資化性菌Arthrobacter sp.I-9より精製単離したアクリロニトリル分解酵素は、反応中間体として、アクリルアミドを蓄積せず、またアミダーゼ活性をもたないニトリラーゼであり、アクリロニトル,メタアクリロニトリル,クロトニトリル,ベンゾニトリルなどから直接相当する酸とアンモニアを生成する反応を触媒した。ベンゾニトリル資化性菌Arthrobacter sp.J-1からは芳香族ニトリル化合物を分解するニトリラーゼを精製単離した。この酵素は基質となる芳香族ニトリル化合物よりむしろ脂肪族ニトリル化合物が良いインデューサーとなった。イソバレロニトリルによる誘導で従来の500倍の活性を有する高分解菌を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masayuki Shimao: APPlied and Environmental Microbiology. 51. 268-275 (1986)

  • [文献書誌] A.K.Bandyopadhyay: Applied and Environmental Microbiology. 51. 302-306 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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