研究課題/領域番号 |
61035004
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩司 北海道大学, 国立大学(その他), 教授 (00001412)
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研究分担者 |
加賀屋 誠一 北海道大学, 大学院・環境科学研究所, 助教授 (70091436)
福田 弘巳 北海道大学, 大学院・環境科学研究所, 助教授 (60000840)
高橋 英紀 北海道大学, 大学院・環境科学研究所, 助教授 (20001472)
小島 豊 北海道大学, 大学院・環境科学研究所, 教授 (50135555)
山村 悦夫 北海道大学, 大学院・環境科学研究所, 教授 (00001230)
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キーワード | 泥炭性軟弱地盤 / 不快小動物 / 汚染指標 / 積雪寒冷都市 / 四段階篩別法 / 指標生物 / スパイクタイヤ / 雪移動量 |
研究概要 |
1.札幌市街域における豊平川の流出特性と雪捨て場の影響:豊平川の融雪期の流出状態は昭和53年頃を境にして変化し、この期では失水状態から涵養状態に変化したことを示している。この流出特性の変化は川へ雪を捨てることによる影響よりも、いくつかの都市化の要因、例えば護岸工事や下水道の発達などの影響が大きいと推論された。 2.積雪寒冷都市における生物指標:不快小動物を積雪寒冷都市における生物指標として用いた場合、不快小動物の発生は、第一に気候・気象条件によって、第二に都会の大きさによって特徴づけられる。札幌市のような大都会ではダニとハチが指標生物として抽出された。 3.走査電子顕微鏡による砂塵質物質の葉面への付着:冬季スパイクタイヤなどによる紛塵の植物体へ与える影響を常緑針葉を材料に走査電子顕微鏡下で、粉塵の葉面や気孔への付着状況によって調べた。葉の生存期間中、年次を経るにつれて粉塵の葉面付着の程度は大きくなり、環境汚染の微視的生物指標として利用できる。 4.豊平川における重金属分布と汚染評価:マンガン,亜鉛,鉛,銅0クロム,カドミウムの6つの重金属の豊平川水質中での変化は季節によって、また流量によっても変化するので、汚染の直接評価法には直接汲とり河川水は適さない。新たに考案した四段階篩別法によって汚染評価を試みたところ、バックグラウンド値を考慮した外部起因性汚染評価の可能性が示された。 5.積雪寒冷地域の都市化に伴う環境変動の動態的研究:泥炭地性軟弱地盤地域における宅地開発の問題点と可能性について、主として水害危険性を考慮しつつ検討を行なった。この結果、水害可能性を考慮した宅地開発可能量算定のための数学的モデルを構築し、かつエキスパート法に基づいた適性規模決定アルゴリズムを提案した。
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