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1986 年度 実績報告書

人工化合物に対する適応的酵素進化の応用

研究課題

研究課題/領域番号 61035041
研究機関大阪大学

研究代表者

岡田 弘輔  阪大, 工学部, 教授 (20028947)

研究分担者 根来 誠司  大阪大学, 工学部, 助手 (90156159)
新名 惇彦  大阪大学, 工学部, 助教授 (30029235)
卜部 格  大阪大学, 工学部, 助教授 (60029246)
キーワード酵素進化 / ナイロンオリゴマー / プラスミド
研究概要

フラホバクテリウム属細菌 K172株はナイロンオリゴマ-6-アミノカプロン酸環状2量体を2種類の酵素6-アミノカプロン酸環状2量体加水分解酵素(E【I】),6-アミノカプロン酸鎖状2量体加水分解酵素(E【II】)により分解する。また両酵素ともプラスミドPOAD2にコードされている。E【I】の全領域が欠落したプラスミドPOAD21の保持株では環状2量体を単一炭素源としては、生育できないがその復帰変異株が得られた。この復帰変異の機構は実験室レベルでの酸素進化のモデル系となる。そこで、本研究では親株のE【I】酵素と復帰株の同酵素E【I】'とを比較した。
E【I】'酵素を電気泳動的に単一にまで精製し次の諸性質を明かにした。1)E【I】,の精製標品をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析しサブユニット分子量30,000と決定した。2)抗EI血清とE【I】'標品との間ではオクテロニー寒天平板上で沈降線が得られず両酵素は免疫的には異なっていることが判明した。3)両酵素のアミノ酸配列を気相アミノ酸配列決定装置により解析した。両者間には相同性が全く認められなかった。4)プラスミドPOAD21で消去株を形質転換すると、環状2量体に対する生育能を回復することからE【I】'もプラスミド上に存在するのであろう。これらの結果より E【I】'もプラスミドPOAD2上にコードされるがE1とは異なった蛋白質でありE【I】'遺伝子上での変異により潜在型のE【I】'遺伝子が活性化され、環状2量体に対する活性を獲得したものと思われる。

研究成果

(4件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] HIROSUKE OKADA: Nature. 306. 203-206 (1983)

  • [文献書誌] SEIJI NEGORO: Journal of Biological Chemistry. 259. 113648-1365 (1984)

  • [文献書誌] SEIJI NEGORO: Journal of Bacteriology. 158. 419-424 (1984)

  • [文献書誌] HIROSUKE OKADA: Anals New York Academy of Sciences. (1987)

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公開日: 1988-11-08   更新日: 2016-04-21  

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