研究課題/領域番号 |
61040029
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 隆夫 京大, 工学部, 教授 (10025877)
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研究分担者 |
石郷岡 猛 成蹊大学, 工学部, 助教授 (30054373)
村上 吉繁 大阪大学, 工学部, 助教授 (70029015)
鬼頭 幸生 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023044)
仁田 旦三 京都大学, 工学部, 助教授 (40026266)
林 宗明 京都大学, 工学部, 教授 (20025828)
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キーワード | 超電導発電機 / 超電導ケーブル / ポリエチレン絶縁 / 絶縁破壊特性 / エネルギー貯蔵 / 系統安定化 |
研究概要 |
(1)超電導同期機の動特性 超電導発電機と従来形発電機との並行運転時の定常特性を行った。その結果、超電導発電機は同期リアクタンスが小さいため、それ自身の安定性が良いばかりでなく、並行運転される発電機の安定性も向上することが示された。また、種々の短絡故障試験を行い、電機子巻線部の過渡磁界の挙動を明らかにした。さらに、複合シールドをもつ超電導発電機では、極めて薄い鉄シールドの挿入により、発電機電圧は増加し、シールドによる損失は大巾に減少できる。 (2)超電導ケーブルによる送電技術および送電システム 試作した20m長の押出しポリエチレン絶縁超電導ケーブル全長の4.2kへの冷却試験を2回実施し、ケーブルへと侵入熱を評価し、2.5kAまでの通電試験に成功した。各種極低温液体絶縁を比較し、【LH_2】の高い絶縁耐力は【LH_2】中では電極からの光電子注入が極めて小さいことに起因する。極低温下で固体絶縁物に機械的応力が加わると絶縁破壊特性が大きく影響される。また共役系高分子材料が極低温絶縁として有望視される。25,000MW規模の大都市電力系統において、2ルート、各5,000MWの極低温送電線の導入下で既設系統と協調した系統運用が可能である。 (3)エネルギー貯蔵用超電導マグネットの特性と電力系統における応用 超電導エネルギー貯蔵用マグネットについては、5GWh級の大型コイルの安定化設計と保護方式について提案し特性を解析した。マグネットの制御および系統特性については、3基の変換器ユニットの原弧制御を適切にすることにより力率が改善されることを示したほか、系統安定化に必要な電力貯蔵量および変換器容量を検討した。さらに、一機無限大母線系統における特性をシミュレーションによって解析した実験によって確かめた。系統安定化特性については、開発した長距離模擬電力系統を用いる実験により解析と一致するすぐれた安定化効果を実証した。
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