研究分担者 |
天野 明弘 神戸大学, 経営学部, 教授 (30029912)
斎藤 光雄 神戸大学, 経済学部, 教授 (20029911)
江崎 光男 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (60029915)
黒田 昌裕 慶応義塾大学, 商学部, 教授
豊田 利久 神戸大学, 経済学部, 教授 (90030668)
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研究概要 |
1.多部門モデル(神戸大学エネルギーモデル,慶応大学一般均衡モデル,京都大学CGEモデル):26部門にかんする二段階CES型生産関数の再推定が、神戸大学モデルについて行われた。慶応大学モデルでは、税制をくみこんだ多部門一般均衡モデルが一応の完成を見、これを用いて、租税政策にかんする予備的なシミュレーション実験が行われた。CGEモデルでは、金融・為替市場のサブモデルを含めた体系によって、エネルギー価格の上昇および下降のインパクトについて検討が進められた。とくに最近「逆オイルショック」にかんするシミュレーションからは、それが国内の費用低下、内需拡大の効果により、多くの産業の生産を増加させるが、とくに輸出依存度の高い産業の生産を抑制するなど、興味ある結果が得られている。 2.構造的変化にかんする研究:エネルギーを含む動学的要素需要関数を推定し、技術進歩率、資本とエネルギーとの相対・補完の関係を日米両国にかんして推定した(件)。またエネルギー需要を5種類の商品に分類し、需要の所得および価格弾力性を推定し、構造変化の統計的検定を行った(豊田)。 3.産業組織論的研究:製造業18業種の1970-86年の期間における卸売価格変化に焦点を合わせて、(1)原油その他の原材料投入価格および賃金等の要素価格の変化,(2)技術進歩率,(3)製品在庫率,(4)市場集中度など四つの要因を考虜し、業種ごとに回帰分析を行った(新庄)。 4.世界石油市場の小型計量モデル:世界(非共産圏)石油市場の需給状態並びに石油価格の予測と分析のために開発された方程式35(推定式12,定義式23)の小型年次計量モデルに国際機関から発表される経済活動や石油需給などの予測値を利用できるような度数選択を行って、1986年末のOPEC総会で決議された減産態勢が実現できるという想定のもとでの石油価格予測のシミュレーションを行った(天野)。
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