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1986 年度 実績報告書

核融合炉ブランケットにおけるトリチウムの増殖と回収

研究課題

研究課題/領域番号 61050016
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 洋一  東大, 工学部, 教授 (90010735)

研究分担者 中沢 正治  東京大学, 工学部, 助教授 (00010976)
森山 裕丈  京都大学, 工学部, 助手 (90127150)
西川 正史  九州大学, 工学部, 助教授 (90026229)
寺井 隆幸  東京大学, 工学部, 助手 (90175472)
田中 知  東京大学, 工学部, 助教授 (10114547)
キーワード核融合炉ブランケット / トリチウム放出・回収 / 酸化リチウム / スズ酸リチウム / 融体増殖材 / 高温照射下回収 / 拡散 / 吸脱着
研究概要

DT核融合炉の実現のためには燃料サイクルの確立が必須であり、そのためにはブランケット増殖材中で生成されたトリチウム(以下Tと記す)の放出・回収特性を明らかにすることが、炉の設計上極めて重要である。そこで本研究では、この目的のために以下の研究を行なった。
1.高温照射下in-situT回収実験 核融合炉ブランケット使用状況に近い条件下でのT回収挙動に関する知見を得る目的で、東大弥生炉に中性子高温照射装置を設置して模擬ブランケット体系を組み、中性子高温照射(360〜700℃)下における酸化リチウム(【Li_2】O)からのT放出・回収実験を行ない、特に放出速度に関するデ-タを求めた。異なる粒子経の試料(結晶粒経は同一)を用いて、He-1%【H_2】スイ-プガス流下での照射下T回収における定常状態インベントリ-の試料粒径依存性を解析したところ、インベントリ-は試料粒径に対して極小値をもつことから、T放出において結晶粒内拡散の他に粒界拡散及び吸脱着プロセスが関与していることが示唆された。なお、上記の結果から結晶粒内拡散係数及び粒界拡散係数のデ-タが得られ、また同じ試料を用いてその水蒸気吸着特性を破過法により調べることにより【Li_2】Oに対する水蒸気吸着等温線が求められた。
2.照射後加熱放出実験 T増殖用同体ブランケット材料として従来はあまり知られていなかったが、低焼結性・気孔率制御の容易さ等の特徴を有するスズ酸リチウム(【Li_2】Sn【O_3】)を取りあげ、この化合物のT増殖材としての可能性を検討するため、T放出特性についての実験を行なった。その結果、【Li_2】Oなどに比べてTがより低温で放出され、望ましいT放出特性を有することが判明した。さらに融体増殖材として有望視されているFLIBEやFLINAK等フッ化物溶融塩についてのT放出実験を行ない、放出化学形・放出速度等についての有用な知見を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoichi TAKAHASHI et al.: Proceedings of International Symposium on Fusion Reactor Blanket and Fuel Cycle Technology. (1987)

  • [文献書誌] Masabumi NISHIKAWA et al.: Proceedings of International Symposium on Fusion Reactor Blanket and Fuel Cycle Technology. (1987)

  • [文献書誌] Hirotake MORIYAMA et al.: Proceeding of International Symposium on Fusion Reactor Blanket and Fuel CyCle Technology. (1987)

  • [文献書誌] Takayuki TERAI et al.: Proceedings of International Symposium on Fusion Reactor Blanket and Fuel Cycle Technology. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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