研究課題/領域番号 |
61050031
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩之助 名大, プラズマ研究所, 助教授 (80023737)
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研究分担者 |
笹尾 真実子 名古屋大学, プラズマ研究所, 助手 (00144171)
松岡 啓介 名古屋大学, プラズマ研究所, 助教授 (70023736)
持木 幸一 東京大学, 工学部, 助手 (80107549)
井口 哲夫 東京大学, 工学部, 助手 (60134483)
中沢 正治 東京大学, 工学部, 助教授 (00010976)
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キーワード | 核融合 / トーラス系閉じ込め装置 / 中性子総発生量 / 高精度絶対測定 / 【Bf_3】ロングカウンターシステム / 三次元モンテカルロ中性子輸送計算 |
研究概要 |
近年、トーラス系核融合実験装置において、核反応生成物としての中性子を用いたプラズマ診断技術の重要性が増し、中性子計測の高精度化が望まれている。本研究の目的は、主にプラズマイオンの温度の推定を念頭に、トーラス系装置における中性子総発生量の高精度絶対測定手法と【^3He】ガス電離箱を用いた中性子スペクトルの高分解能測定手法について開発・検討し、実機での適用性を実験的に評価することにある。今年度は、特に、中性子総発生量の絶対測定に重点が置かれ、名大プラズマ研のJIPP-T【II】U装置を対象として、高感度【BF_3】ロングカウンターシステムの設計・製作と各種中性子源による特性測定を行った他、三次元モンテカルロ中性子輸送計算コードによる実機の摸擬計算を通じて、カウンター計数値に対する中性子総発生量換算係数の高精度評価手法を検討した。設計・製作した【BF_3】ロングカウンターシステムは、有効長50φ×540L600mmHgの【BF_3】比例計数管の周囲に三層構造の10cm厚円筒型ポリエチレン減速材を設けたもので、ポリエチレン厚の変更及び中間層に中性子吸収材や増倍材を挿入することによって、エネルギー感度特性を修正できる。本検出器システムの効率絶対値及び時間分解能特性は、p-Li及びD-D反応による単色中性子源、弥生炉、Cf標準中性子源を用いて実験的に検証され、効率曲線全体の精度にして〜20%、測定可能な計数率上限として、3.5×【10^5】cpsが確認された。又、実機を摸擬しモンテカルロ中性子輸送計算では、装置構造材やプラズマプロファイルの影響、特にCf標準中性子源をトーラス内に持ち込んで行なう較正実験を検討し、さらに10cm厚鉄供試体とCf及びD-D加速器中性子源を用いた摸擬較正実験の解析を行なって、測定精度の予測(現状では〜20%程度)とともに、より高精度化を図る上での問題点(中性子散乱線の影響等)と対策(検出器コリメータの設置等)に対する資料が得られた。
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